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体操協会が会見で見せてしまった「処分ありき」

日本体操協会の山本宜史専務理事と弁護士の会見は酷いものでした。宮川選手の塚原強化本部長からパワハラを受けたという告発があまりにも突然だったからか、協会が置かれた状況が一転してしまったことへの認識が甘く、事前に用意していた速見コーチの処分問題の説明以上のコメントはありませんでした。知らぬ存ぜぬ、宮川選手が協会に申し立て、訴えろでは話になりません。

言ってみれば協会は正義を守りつらぬく立場のつもりで記者会見に望んだわけですが、宮川選手の証言で、一転して、パワハラを行った被告側にまわったにもかかわらず、それに対するコメントが不十分というのでは、拙速も甚だしく、事態をこじらせます。

テレビ報道でも何人かの専門家が指摘していたように、そもそも、常識的に考えて、速見コーチの暴力問題についても、協会はいくつかの間違いを犯しています。
第一は、コーチの暴力に関して、宮原選手からの聞き取りを行っておらず第三者の告発だけだったことです。

第二は、いきなり速見コーチを処分したことです。スポーツに関する暴力問題は、それを是正する動きはほんの最近に始まったことで、その指導を速見コーチに行ったのか、なんらかの警告を行い、従わないから処分した疑いがあります。

第三は、警告のための処分としては重すぎることです。二番目に重い処分であり、いくら協会が速見コーチから指導を受けても良いと言っても、実質的にはそうではありません。

宮川選手の告発のように、どうも最初から速見コーチ外しの意図があったと見られてもしかたありません。

体操女子パワハラ問題は「速見元コーチを追い出したいありき」「権力闘争の駒という疑念」 モーリー氏が指摘 - 芸能社会 - SANSPO.COM(サンスポ)

日大アメフト部の宮川選手の告発から始まり、スポーツの問題がつぎつぎと発覚してきましたが、そして体操も同じ姓の宮川選手だったというのも皮肉な話です。しかも、18歳の宮川選手が訴えた勇気と比べ、パワハラ疑惑の渦中にある肝心の塚原強化本部長が会見に出てこず、逃げたという印象を残してしまったことは、パワハラ疑惑を深める結果になったのではないでしょうか。協会側が、パワハラ疑惑に、宮川選手が協会に提訴しろという態度をとってしまったこともまずかったのではないでしょうか。

こういった問題対処は「クイック・イズ・セーフ」です。対処のスピードが混乱を収拾する鍵となってきます。そうできなかったのは協会の危機意識の薄さでしょう。そのツケが尾を引きそうです。

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