
[ロンドン 29日 ロイター] - イランの最高指導者ハメネイ師は29日、トランプ米政権が離脱したイラン核合意の存続を目指す欧州の取り組みに懐疑的な見方を示した。
欧州は、主要国とイランの核合意維持に向け、イランが必要とする経済的利益を確保できるよう模索している。
イランは欧州に対して今年5月、核合意を存続させるための条件として、欧州金融機関のイランとの取引継続やイラン産原油の輸出保証などを提示した。
一方、ハメネイ師はロウハニ大統領や閣僚との会合で「欧州側と交渉・接触することに問題はないが、経済や核問題で欧州に期待すべきでない」と語った。
「核合意は手段であって、目的ではない。国益にならないとの結論に至れば、破棄することが可能だ」と述べた。
ハメネイ師はまた、通貨の急落や失業率の上昇など、山積する経済問題に「四六時中」取り組むようロウハニ大統領に伝えた。