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突然浮上した休眠預金口座の活用案について思う

 ついに野田民主党政権は国民の懐に手を入れ始めたか。

 これが、2月15日に政府が突如言い出した休眠口座活用案に対して私が真っ先に抱いた印象である。

 しかし、それを伝える16日の各紙やその後の情報で私の思いはさらに広がった。

 これは田中康夫の自己宣伝に野田民主党政権とメディアが付きあった遊びではないのか、と。

 このようなどうでもいいような事にうつつを抜かしている今の野田民主党政権はつくづく危機感のない政権だ。

 たしかに休眠口座はムダ金かもしれない。

 そのカネの一部は法的権利は消滅しているかも知れない。

 しかし、それを政府が強制的に取り上げる事を許しては危険だ。

 いまその制度化を急ぐ理由はどこにもない。

 この点に限っては、「口座のお金を勝手に使うのは預金者の理解を得られない」と慎重姿勢を示す金融機関の考えがまともだ。

 休眠口座に眠る預金は現在約850億円で、そのうち経費などをを差し引けば実際に使える資金は2-300億円であるという。

 こんな金額は政治家の給与を半減したり、定数を削減したり、政党交付金を廃止したり、そのいずれか一つを行なえば浮く額だ。

 大騒ぎしてまで捻出するほどの金額ではない。

 その使途を復興財源や産業創出、企業促進に使うという。

 けち臭い事を言うな。

 そのような重要な政策なら堂々と政府予算で、もっと巨額な予算で行なえばいいではないか。

 休眠口座の預金を召し上げてそれを回すようでは復興や産業創出が泣くぞ。

 そう思っていたら政治家の田中康夫が2月16日の日刊ゲンダイで書いていた。

 「やるべし『休眠口座』のフル活用」と。これに反対する銀行業界の見識を疑う、と。

 それでも飽き足らないといわんばかりに今朝(2月17日)の予算委員会で他のテーマをそっちのけで休眠口座の活用を求めていた。

 それを受けて、古川元久国家戦略担当相は、かねてから貴重な提案をしていただいていると持ち上げた。

 なんの事はない。自己宣伝と自己陶酔に余念のない政治家とそれにつきあう民主党政権の遊びだ。

 ちなみに私の苦言が伝わったわけではないだろうが、NHKは今日は予算委員会を実況中継した。

 しかし、外交・安保の集中審議であるというのに、そして質問の仕方によっては緊迫したものになるべきはずなのに、訊くほうも、答えるほうも、まったく緩んでいる。

 これであすから週末だという政治家たちの気分がそのまま伝わってくる。

 本当にこの国の政治や政治家は救いがたい不要物だ。

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