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物価安定の『目途』を『理解』に変えても日銀の政策は変わらない

2月14日、日銀は「中長期的な物価安定」の「理解」を「目途」と言い換えた。これで何かが変わったのだろうか。安住財務相は「実質的にインフレターゲットを決定したものと受け止めている」と述べた。しかし、白川日銀総裁は14日の記者会見で、「『目途』と『理解』という、その言葉の違いだけで、私ども自身の政策が変わるということではありません。」と述べている。何も変わっているわけではない。日銀に言わせれば分かり易くしただけのことである。

なぜか。日銀はデフレを金融政策だけで解決できるとも、政府・日銀だけで解決できるとも考えていないからであろう。

14日の記者会見で白川総裁は以下のように述べている。

「日本の経済を考えてみた場合に、急速な高齢化、あるいは少子化、そのもとで労働人口が減少していく、このことが様々な形で日本経済に問題を投げかけています。これは、日本銀行から論文も出ていますが、日本の場合、潜在的な成長率と長期的な予想インフレ率との間に非常に高い相関関係があります。今、なかなかデフレが克服されていかないのは、潜在成長率が低下していることも原因の1つであるわけです」

日銀は責任を負えません、政府と日銀でも責任が負えません、と言っているのであろう。この20年間の首相は、宮沢、細川、村山、橋本、小渕、森、小泉、安倍、福田、麻生、鳩山、菅、野田各首相であり、13もの政権が交代した。この間、日銀総裁は、三重野、松下、速水、福井、白川の5人である。デフレ脱却失敗の責任を取って辞任した総裁は20年間で皆無である。

ここが問題の肝である。現行の日銀法に重大な欠陥があるのだ。

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