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『カメ止め』製作会社「役者が18万払って映画出演」の殿様商売

上田監督

「僕の舞台にインスパイアを受けたのであれば、あくまで『原作』と表記してほしい。僕の願いはそこだけなんです」

 本誌が報じた、映画『カメラを止めるな!』の「原作問題」。冒頭のように話すのは、原作舞台『GHOST IN THE BOX!』(以下、『GHOST』)の著作権者・和田亮一氏(32)だ。

 いまや『カメラを止めるな!』は累計上映館数が220館に到達。興行収入も10億円突破は確実だ。しかし、映画を製作した上田慎一郎監督(34)や、市橋浩治プロデューサー(54)が代表を務めるENBUゼミナール(以下、ENBU)は和田氏の訴えに耳を貸さず、原作であることを完全否定。和田氏が続ける。

「映画を観たとき、僕の舞台が映画化されて嬉しかったのは事実です。現にSNSで知人と共有したり、元劇団員に連絡もしました。しかし、製作側に連絡を取った後も原作として表記しない対応に違和感を覚えて声を上げたんです」

 上田監督は舞台から着想を得たことを認め、製作側が発表した反論では、舞台に「敬意を表す」と記した。一方で和田氏の「原作で」という願いは再三拒んでいる。その真意を聞くため、8月21日に本誌は上田監督に直撃を試みたが、呼びかけには応じなかった。

 製作費300万円で興行収入10億円近くを生み出しながらも、著作権者との権利処理をしていなかったENBU。

「一般的に映画の興行収入の約半分は製作会社、残り半分は配給会社に入るといわれています」(映画配給関係者)

 ENBUが製作した映画についてはこんな話もある。かつて、とある映画に出演した俳優が語る。

「『カメラを止めるな!』と同様にENBUで作られた映画の出演者は、ほとんどが“受講生”。演劇ワークショップの一環として映画を作るという形なので、役者がENBUに授業料を払います。

 僕のときは18万円ぐらい。そして、映画がいくらヒットしても受講生にギャラなどはいっさい発生しませんし、ロケや何度も参加した舞台挨拶、チラシ配りに向かう交通費も出してくれません。

 特に、市橋さんはキャストの扱いにも差があるというか……。
 フリーの人に対して強気なんです。たとえば、出演者のイラストが描かれたグッズをENBUが製作・販売する際も、事務所に所属している人にだけ許諾を取って、僕みたいなフリーにはいっさい連絡がない。

 映画のグッズ化や上映拡大が決まった、といった話を後から人づてで知ることは多かったです。だから、和田さんの告発が出たとき、市橋さんならやりかねないと思ったのは事実です」

 8月24日、取材内容についての事実確認をすべく市橋氏に電話で連絡を取ると、「お断わりいたします。(回答は)できないです。よろしいですか?」と一方的に切られた。

 上田監督は、SNSで「和田さんや劇団の方の主張にもしっかり耳を傾け、お互い円満な解決が出来れば」「和田さんや劇団の方ともいつか一緒に面白いもんつくれたらな」などと発信しているが、和田氏にはいまだ上田監督からの連絡はないという。

「そもそも、僕が上田監督に連絡を取らなかったら、あちらは一生僕に連絡してこなかったと思います。映画の製作過程を含め、僕が命懸けでやってきた舞台や作品、劇団員たちに対する配慮があるとはまったく思えない。『敬意を表している』が本心なら、どうしてちゃんとやるべきことをやってくれなかったのか、という思いがあります」

 和田氏の訴えを、上田監督と市橋プロデューサーはどう聞くのか。

(週刊FLASH 2018年9月11日号)

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