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分身ロボット活用し重度障害者の就労確保

分身ロボットOriHime-D 身長は120センチ

分身となるロボットを遠隔操作することで重度の障害者の就労も可能になるー。日本財団は「はたらくNIPPON!計画」・障害者就労支援プロジェクトの一環として分身ロボット「OriHime-D(オリヒメディー)」の開発に取り組み、12月の障害者週間に合わせ東京・赤坂の日本財団ビルでOriHimeが接客する「実験カフェ」を“開店”することになった。

人工知能(AI)ロボットの開発が進む中、ユーザーの分身となるアバター型のロボット開発は異色の試み。プロジェクト関係者は東京五輪・パラリンピックが開催される2020年までに複数の企業での採用を目指し、さらに改良を続けるとしている。

OriHimeは日本財団と東京三鷹市の株式会社オリィ研究所(吉藤健太朗社長)、一般社団法人分身ロボットコミュニケーション協会(兼村俊範代表)の協働プロジェクトとして開発が進められた。

身長120センチ。パソコンなどを通じて遠隔操作され、障害者らの手足となって動く。実験カフェは11月26日〜30日、12月3〜7日の2回にわたって行われる予定で、新たな発展に期待を託して「分身ロボットカフェ DAWN(夜明け) ver・β」と名付けられた。当日は実験カフェで接客対応をする。

プロジェクト関係者が勢ぞろい

これに先立ち8月22日、日本財団ビルで、OriHimeが遠隔操作によりコーヒーカップなどを運ぶ姿が披露された。

技術開発を担当するオリィ研究所の吉藤社長は「小学校5年から3年半、引きこもりで家族に迷惑をかけ、もうひとつの自分があればいいと考えた」と分身ロボット開発の動機を述べ、「分身ロボットが普及すれば育児や介護に追われる人も自宅にいながら働くことができる」と今後の可能性を語った。

Orihimeのデモンストレーション、客も笑顔で接待を受けた

またALS(筋萎縮性側索硬化症)で体が動かせない日本ALS協会の岡部宏生元会長はこの日、視線を用いた文字盤でOriHimeと“会話”、「分身ロボットを通じて人と関わることができるようになり何よりも喜びを感ずる」と述べた。

視線で分身ロボットを操作する岡部さん

OriHimeは現在、パソコンを通じた遠隔操作が中心で、通信事情がよければ海外など遠隔地でも活用できる。プロジェクトを担当する日本財団公益事業部国内事業開発チームの竹村利道シニアオフィサーは「現在、複数の企業に導入を検討してもらっている。

当面、重度障害者の就労の可能性を追求するが、さらに改良が重ね、将来は体を動かすのが困難になった高齢者など幅広い活用を目指したい」としている。

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