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- 2018年08月24日 11:55
スティーヴン・タイラー、エアロスミスの楽曲を使用したトランプに警告

「リヴィング・オン・ジ・エッジ」を使用したトランプ大統領に使用中止を要求したスティーヴン・タイラー(Photo by Shutterstock)
エアロスミスのスティーヴン・タイラーは、政治集会で許可なくバンドの音楽を使用したトランプ大統領に対して、使用中止通告書を再度送付したた。
2015年にタイラーの弁護団は、当時まだ共和党の大統領候補だったトランプが「ドリーム・オン/Dream On」を選挙遊説中に使用したことに対して警告を発した。あれから3年、今度は米ウエスト・バージニア州のチェールストン市民センターで行われたトランプの政治集会で、エアロスミスの1993年のヒット曲「リヴィング・オン・ジ・エッジ/Livin on the Edge」が使用されたのである。これを受けて、テイラーは再度使用中止通告書を送ったと、ヴァラエティ誌が報じた。
「当方のクライアントの許可なく『リヴィング・オン・ジ・エッジ』を使用することで、トランプ氏は当方のクライアントが彼の遊説や大統領職を支持しているという偽りを再び示唆しており、SNS上では当該クライアントのファンたちが至るところで困惑した反応をしているのが確認されている」と使用中止通告書に明記されている。
そして、「この行為は連邦商法のランハム法43項に違反しており、この行為によって当該クライアントと他者の提携、つながり、関連性に関して、混乱が生じたり、間違いが生じたり、誤解が生じたりする可能性がある」と続く。
さらに、この通告書にはトランプ陣営が2015年に送付された使用中止報告書を無視したことを明記し、今回の違法行為を「意図的な侵略行為」とする根拠としている。「今回の違法行為が悪質なのは、2015年のトランプ氏の大統領選挙の遊説中に、クライアントの音楽の使用を一度ならず二度も中止要求されたにもかかわらず再び行われたことである」と、通告書に明記されていた。
テイラーは、「リヴィング・オン・ジ・エッジ」をバンドメイトのジョー・ペリー、ソングライターのマーク・ハドソンと共作したソングライターの一人でもある。2015年同様に、エアロスミスではなく、今回もテイラーがトランプに対する法的措置を取っている。背景にはペリーとドラマーのジョーイ・クレイマーは共和党員を公に認めていることがある。特にクレイマーはトランプ支持を公言してもいる。
米国現地時間8月20日、ウエスト・バージニア州での政治集会の前夜、エアロスミスはMTVミュージック・ビデオ・アワードでポスト・マローンと共にパフォーマンスを披露した。2019年4月からエアロスミスはラスヴェガスのパークMGMラスベガスのパーク・シアターのレジデントとして公演を行う予定だ。The scene in WV before Trump’s rally. Aerosmith’s “Livin’ on the edge” playing. pic.twitter.com/HW1qr9TBgE
— Jim Acosta (@Acosta) 2018年8月21日
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