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世の中モンスタークレーマーがたくさん: 旅行サイトとホテルの苦悩

以前に,ロクにお金を払っていないのに過剰なサービスを要求しすぎな人がけっこういるのではないかという事例としてタクシー運転手にキレるのはちょいと違うんじゃないかなということを書きました。

今回も旅行予約サイトおよびホテルに対してずいぶんと高い要求をしている事例があったので,それについて書いてみます。

泊まってないのに高額請求!? 旅行サイトの落とし穴 体験記
魚拓版

上智大学教授・元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクターという肩書の水島宏明氏の記事です。

要約すると以下の通りです。
1. ゼミ合宿のため,エクスペディアで自分と学生の分で計13人分の部屋を会員ログインせずにゲストとして予約した
2. 予約していたことを忘れていて会員ログインして,また13人分予約した
3. 後から学生は自分で予約することになり,学生たちは各自エクスペディア以外から予約した
4. 水島氏はエクスペディアで"会員として予約していた分"をキャンセルした (ゲストで予約した13人分は予約が残っている)
5. チェックイン時に水島氏がエクスペディアでたくさん予約していると言われた
6. 水島氏は自分のPCでエクスペディアにログインし,会員として予約した分がキャンセルされているので,エクスペディアではキャンセルされているとホテルの人に告げた
7. ホテルの人は,エクスペディアではキャンセルされているなら問題ないと回答した
8. 後日,ホテルから13人分決済されていると水島氏に連絡があった
9. 水島氏はエクスペディアとホテルにごねて50%の支払いに減額してもらった
10. 50%も払わされるのはおかしいから,サイト名・ホテル名をさらして文句を書いた

明らかに自分で重複予約しておいてゲスト予約分はずっとキャンセルされていなかったのですから,料金が請求されて当然だと思うのですが,なぜかごねていたということでこの記事には批判が集まりました。

ここからは記事の一部を引用する形で突っ込んでみます。
最初に断っておくが、この話は、法律上、突き詰められれば私に非がある話だ。
突き詰めなくても水島氏に非があります。
私は実際には泊まっていない部屋の料金を支払うことになってしまった
泊まるかは関係ない。水島氏のために部屋を開けて確保しておいたのだから泊まる泊まらないに関係なく支払うのは当然。飲み屋でコースを予約しておいて行かずに「食べてないから料金払わないくていい」というダメ大学生レベル。
なぜならホテルには宿泊客の名前の情報があるはずだ。それが2重になっていたのに、チェックインの時まで気がつかなかったのか。チェックイン時に「あなた様のお名前で予約が他にもあります」というのではなく、前日にも言ってくれるのが「客への親切」というのものではないのか。ホテルにも落ち度があるのではないのか。
暴論。本人が直接ホテルに2回予約したならまだしも旅行サイト経由なので,同姓同名の人がいても本人と特定できない。まして,今回の重複はエクスペディア経由の水島氏の予約と別ルートでの学生の予約の重複なのだから同姓同名までしか気づけない。

さらに有効だったゲストでの予約ではメールアドレスが間違っていたのだから連絡の取りようもない。
そう言って私は自分のPCで自分のログインIDで確認した。やはり「予約はキャンセル」になっていたので、その旨をフロントの女性に告げた。
 フロントの女性も「PCでそうなっているなら何かの間違いだと思います。もう問題ありません」と言ってくれた。
彼らも商売だし仕方ない面もあるのだろう。そうだとしても、一度は「解決した」と微笑んでくれたフロント女性の笑顔はなんだったのか。
フロントの女性に「予約はキャンセルになっていた」というウソ情報教えたのは水島氏です。フロントの女性はPCでキャンセルされているなら間違いで問題ないと言っている。キャンセルされていないゲスト予約の方が問題ないなんて話はしていない。
責任がホテルにあるのか旅行サイトにあるのか、曖昧な物言いをするホテル(今回のルートイン釜石のようなところ)や旅行サイトは絶対に避ける
これが教訓らしいのですが,ここまでくると恐怖。

「最初に断っておくが、この話は、法律上、突き詰められれば私に非がある話だ。」と言っていたはずなのに,この文章を書いているうちに責任の所在が「ホテル or旅行サイト」になっている。責任があるのは水島氏です。

最初に書いた自分の言葉すら忘れて相手に責任を押し付けることを教訓としてしまうあたりが恐ろしいクレーマー。

ホテルや旅行サイトが曖昧な言い方をしたのは,面倒くさい相手にも「てめぇの落ち度だろうが!繁忙期に13名分の予約キャンセルなんて大損害与えておいて何ごねてやがるんだ,警察呼ぶぞ!」とストレートに言ってしまうわけにもいかないので,オブラートに包んでいただけじゃないかとも思うわけです。それで曖昧だとか言われたらエクスペディアとルートイン釜石かわいそう……
それなりに名前があるホテルや名のある旅行サイトである。そうした名のある会社ならば、個別の事情を聞いてくれて、きめ細かい対応をしてくれるのではないのかと心の底では期待していた。しかし、それは甘かった。そんなことはなくて、なさけ容赦はなかった。本当に・・・。
有名ならサービスがいいという摩訶不思議な俺理論。

エクスペディアというサイトは,ほぼサポートなしのセルフサービスで安いというサイト。そのサイトを使ってエクスペディアのコンセプトと真逆なことを求めるのは頭おかしいのかと思う。立ち食いそばに入って「客に食事を立たせて食べさせるとは何事だ!!」と切れてる客ですか。

きめ細やかなサービスをしてほしいのであれば,JCBとかHISとか近畿ツーリストとか,いくらでも対面式の店舗がある旅行代理店があるので,そちらを使えばいいはず。水島氏は1957年生まれということですから,ネットが発達していない時代はそういう旅行代理店が主流で存在を知っているはずです。個別の事情を聴いてきめ細かい対応を望みながら彼らを使わなかったのでしょうか。

水島氏が今回の件で5つの教訓を挙げていますが,一番肝心なものが書いてありません。水島氏が学ぶべき教訓は

ホテルの手配はネットで予約せずに,対面式の旅行代理店で代理店の人に予約をしてもらう,もしくはホテルに直接電話をして予約をする
いいサービスを受けたければ,相応のお金を払いましょう。

これに限ります。

タクシーでハイヤーのようなサービス求めたり,オンライン旅行サイトで店舗型水準のサービス求めたりと,いろいろおかしいクレーマーがいて働く人は大変です。

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