記事

サマータイム導入論に思う

オリンピックの暑さ対策を発端として、サマータイム導入論が再度起きているようだ。本末転倒の議論であり、はたまた「お上に言われなければ何もできないのか」と思ってしまう。

暑さ対策として、オリンピックのマラソンのスタートが朝の7時になったらしい。ゴールは9時台である。

山登りの経験から、それでも暑いだろうなと思う。明るくなる5時30分頃のスタートでもよかったのではないか。諸般の事情よりも、人命が最優先のはずである。そこまで言わないまでも、選手に実力を発揮させることが一番大切である。

そもそも何のためのサマータイムなのか。節電であり、日本の場合は満員電車をはじめとする暑さ対策だろう。年令とともに強く思うが、明るくなれば自然と目が覚める。そうだとすれば、時計の針を全国一斉に1時間ずらす必要はどこにもない。

企業が、役所や学校が、仕事や授業の開始時間と終わりの時間を合理的に決めればいいだけだろう。企業の場合、従業員の裁量に委ねる時間を増やせばいい。ネットの発達した現在、その活用で、時間に対する自由度が格段に高まっている、政府が決めた時計の針の位置に縛られる理由はどこにもない。

通勤電車が問題で、その本数が確保できるのかとの声もあろう。しかし、金融業界では、空いた時間帯に通勤するのがあたりまえに近い。もっとも、地方の場合、学生の通学と鉄道やバスのダイヤが連動している。学校と交通機関との協議が必要だろう。

学校の始業時間が変わらなければ、親の負担が大きくなるとの声もあろう。これに対して、そもそも学校はもっと弾力的に授業をしていいのではないか思っている。文科省も学校の自由度をもっと認めるべきである。

たとえば大学の場合、授業が、なんと7月いっぱいある。場合によっては8月に試験がずれ込む。文科省の講義時間数に関するお達しにより、そうなっている。

「7月いっぱい授業に使って、何のための、何の意味の夏休みか」と思ってしまう。授業時間や期間を、酷暑を前提として自由に設計していいのではないだろうか。建前や過去の慣習が重要なのでなく、環境や実態に合わせて最適な方法を考えることで、授業の実効性が高まる。

本当かどうかはともかく、日本は村社会だと言われる。田植えも稲刈りも村が共同して行うから、単独は許されないとのことらしい。このため「お上から言われれば」、「みんなで」的発想が横行する。これでは世界の競争に打ち勝てない。

良いことは言われなくても実行するのが当たり前である。株式投資に引っ掛けると、自分で考えてとっとと行動する、独立精神の高い企業を見つけたいものだと思っている。

あわせて読みたい

「サマータイム」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    ユニクロの柳井氏への批判が胡散臭い 人権問題だからではなく嫌中だから 技能実習生問題にみる国内の人権問題

    猪野 亨

    04月11日 08:53

  2. 2

    連綿と続く「ワクチン忌避」の歴史と課題。なぜ日本はワクチン競争で敗北したのか

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    04月11日 08:26

  3. 3

    なぜ、日本は韓国よりも貧しくなったのか - 原田 泰 (名古屋商科大学ビジネススクール教授)

    WEDGE Infinity

    04月10日 08:56

  4. 4

    まん延防止措置が誤った形で使われている

    大串博志

    04月11日 08:22

  5. 5

    朝日新聞と厚労省へ ここまで対策すれば送別会やっていいですよという具体例

    中村ゆきつぐ

    04月10日 10:17

  6. 6

    観光先の海で強い揺れ… 津波から大切な命を守れますか? 鎌倉で考えた防災

    清水駿貴

    04月11日 08:04

  7. 7

    スーパークレイジー君の「当選無効」は大いなる陰謀か、妥当な判断か

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    04月10日 08:20

  8. 8

    補選与党完敗 文在寅レイムダック化

    NEXT MEDIA "Japan In-depth"

    04月10日 11:57

  9. 9

    24枚ににじむ小室圭さんの“悔しさ”  ネガティブなイメージは払拭されるのか

    文春オンライン

    04月10日 13:56

  10. 10

    「日本で働くから英語は要らない…」これからノーチャンスになる人の根本的勘違い

    PRESIDENT Online

    04月10日 11:43

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。