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鉄道混雑率ランキングに見る過去と未来

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東西線を例にあげれば、2000年に西葛西、2004年に東陽町、2013年に門前仲町のホーム・コンコースの拡張等の実施。2007年には保安装置システムの新CS-ATC化による通勤快速の投入と東西線早起きキャンペーンの実施によるオフピーク通勤・通学の促進。2009年には通勤快速の増発、2010年にワイド扉を備える新型車両15000系の投入が行われてきた。

さらに中期経営計画「東京メトロプラン2018~「安心の提供」と「成長への挑戦」~」によれば、混雑率の緩和を目的として、①飯田橋駅~九段下駅間における折返し線の整備、②茅場町駅におけるホーム延伸等の大規模改良、③木場駅におけるホーム・コンコース拡幅等の大規模改良、④砂町駅における線路・ホームの増設等の大規模改良、⑤オフピークキャンペーンの実施などが実施または予定されている。


また、豊洲-住吉間の地下鉄有楽町線(東京8号線)延伸構想が実現すれば、東京メトロ東西線の混雑率は199%から176%に緩和されるみこみだ。


しかし、基本的には首都圏の輸送力の向上は限界に達しつつある。上記の他に大幅な混雑緩和が想定されている計画は存在しない。2階建て車両導入などいくら金と時間があっても無理な話でハードウェアによる対応は非現実的だ。あいにく東京の人口はこれから先も増加が予想されており、混雑率緩和のためにはオフピークキャンペーンなどのソフトウェアによる対応が不可欠となる。時差Bizでは不足であり、リモートワークの促進など、輸送人員をより積極的に減らす施策が必要だ。

このような状況下で「満員電車ゼロ」を公約に掲げた都知事は、過去の取り組み・現状に対する基本的な理解が不足しているか、もともと公約なんか実現する気がないか、政策の実現可能性をまともに見積もる能力が欠如しているかのいずれかだ。

政治主導の改善は残念ながら期待薄なので、リモートワークの経済的合理性がより高まり、民間企業がリモートワーク導入に積極的に取り組む状況になることに期待したい。

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