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  • S-MAX
  • 2018年08月12日 11:49

秋吉 健のArcaic Singularity:嗚呼、アップルよ何処へ行く。iPhoneやiPadなどのiOS端末のシェアの変遷や現在のブランド戦略から同社がめざす未来を占う【コラム】

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アップルの世界シェアやiOS製品の現在から同社の未来を考えてみた!

先日、OSアップデートすらもまともに機能しなくなった壊れかけのRadioならぬ壊れかけの「iPad mini 2」に見切りをつけ、9.7インチの「iPad(第6世代)」を買ってきました(トップ画像の一式がそれ)。発売から数ヶ月が経過しての購入となり「モバイルガジェットライター的にはなんともネタにならんタイミングだなぁ」と呑気に考えつつも、iPad mini 2を持ち歩かなくなったあたりから「持ち歩かないなら動画が観やすい10インチがいいなぁ」とずっと思い続けてそのまま数年が経っていただけに、あまり購入時期などは気にもせずサクッと買ってきたという次第です。

今日そのスタートセッティングなどをしていて、手持ちのiPhoneを近づけるだけでアクティベートが完了するさまなどを見て「おおー、すごい……」とモバイルガジェットライターらしからぬ感動を覚えていましたが、こういったデバイス同士の連携やシームレスな利用を可能としている点がアップルの強みである半面、ユーザーの囲い込みが強すぎて他のデバイスへ移行しづらかったり、その逆でAndroid搭載製品といった他社のデバイスからの移動が難しいことを改めて感じました。

そんな独自のエコシステムを10年以上も続けているアップルとiOSですが、2018年1~3月期では純利益などで過去最高を記録するなど絶好調を見せる一方、世界シェアに関しては苦戦を強いられている様子があちこちのニュースで散見される点は相変わらずです。アップルとしてもこういった状況を快く思っているわけではないはずですが、果たして同社のシェア戦略や販売戦略とはどういったものなのでしょうか。

感性の原点からテクノロジーの特異点を俯瞰する「Arcaic Singularity」。今回はアップルの世界シェアやブランディングの視点から同社の未来を考えます。

アップルが見ている“未来”とは

■輝かしい門出からの苦戦と善戦

まずはアップルが一番見たくないであろうOSシェアから検証していきましょう。検証にはアイルランド企業によるアクセス解析サービス「statcounter」を用いました。同サービスによれば、モバイル端末向けOSにおけるiOSの世界シェアは2017年7月から2018年7月までの1年間で19.4%となっており、世界最大のシェアはAndroidで77.32%となっています。

この1年間でのOSシェアはほとんど変動がなく、強いて言うならAndroidのシェアが僅かながらも徐々に伸びているという点が注目に値する程度です。その間iOSのシェアに大きな変動がない点を鑑みると、AndroidがiOSのシェアを奪っているというよりはiOS以外のOS(もしくはOS不明のデバイス)がすべてAndroidに置き換わりつつある、といった雰囲気です。

全世界のモバイルOSの8割弱はAndroidだ

サンプル期間が短すぎてあまり面白みのないグラフになってしまったので、試しに10年分として2009年7月からのシェアを調べてみましょう。10年前と言えば「iPhone 4」が発売されたのが2009年6月なので、その翌月からの世界シェアの推移ということになります。

モバイルOS激動の10年

今度は実に面白いグラフになりました(よかった)。2009年当時はまだまだノキア(Symbian)のシェアが高く、BlackBerry OSなどもスマートフォン(スマホ)人気に乗じてシェアを伸ばし続けていました。まさに群雄割拠のモバイル戦国時代と呼べる状況下で生まれたのがAndroidであり、2009年当時はまだシェア10%どころか5%にも満たない赤子同然だったのです。

しかしその後のAndroidによる秀吉もビックリの下剋上はみなさんも知っての通りです。2012年5月にAndroidはモバイルOSのシェア1位に躍り出て、以来6年間トップの座を一度も譲り渡すことなく爆発的な勢いでシェアを伸ばしていったのです。

AndroidがすべてのモバイルOSを抜き去った瞬間。まさに“歴史が動いた”瞬間である

この10年を振り返ったiOSシェアの総評を表すならば「苦戦」の一言でしょう。故・スティーブ・ジョブズ氏自ら「電話の再発明」と称し、その言葉通りの華々しい革命を起こしたiPhoneのカリスマ性は人々がスマホやタブレットに慣れていくに連れ年々薄らいでいき、また汎用性や選択性の高さを売りにしたAndroidにすべてのモバイルOSが飲み込まれていったのは必然とも言え、iOSがここまで残ったことはむしろ「善戦」と呼ぶべきかもしれません。

またiOSがシェアを落とし続けながらも2016年辺りから下げ止まった理由はiOSのエコシステムによって囲い込んだ「上得意客」のおかげとも言え、iOS製品を買い続けている人はその後も継続的にiOS製品を買っているということが読み取れます。

世界を一変させたiOSはAndroidに飲み込まれることなく支持され続けた

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