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宗教の自由と避妊をめぐるオバマ大統領の「妥協」

先日のSusan G. KomenとPlanned Parenthoodの関係をめぐる騒動に続いて、女性と生殖についての今週の話題の中心は、金曜日にオバマ大統領が発表した健康保険についての新しい規則。

オバマ政権の健康保険制度改革案では、すべての女性が無料で避妊にアクセスできることを条件づけていましたが、カトリック教会や右派の宗教団体からの強い反対を受け、保険改革案を支持する宗教左派を引き込むための舞台裏での複雑な交渉の結果生まれたのがこの妥協案。

すべての女性が避妊にアクセスできることを保証するために、あらゆる雇用者が提供する健康保険は避妊をカバーしなくてはいけないが、避妊に反対する教会や宗教系の大学や財団などは、従業員の健康保険費のうち避妊にかかる費用を負担する必要がなく、その費用は代わりに保険会社が負担する、というもの。これによって、宗教系の組織に雇用されていながら自らはその宗教のメンバーではなかったり避妊反対という教義に賛同しなかったりする女性を含め、すべての女性は避妊にアクセスすることができ、しかも宗教団体の信教の自由も守られる、というわけで、一見めでたしめでたしのようにも見えますが、そう簡単に一件落着とはならない気配も。


いっぽうでは、このオバマ大統領の「妥協」は、宗教右派への過度な譲歩であるとの意見があります。すでに28の州は女性が避妊にアクセスできることを法で義務づけていて、カトリック教会を含む宗教団体もこれに従っている。教会が避妊は悪であるという考えを布教する自由は憲法によって守られており、保険制度を通じて避妊へのアクセスを提供することはこの信教の自由を侵すものではない。今回の妥協は、教会だけでなく、宗教系の病院や大学や財団など、その宗派のメンバー以外の人も数多く雇用している組織についても、過度な譲歩をして、オバマ政権の健康保険改革案の骨子を保守派がどんどんと削っていく予兆となっている、との意見。


そのいっぽうで、保守派からは、避妊へのアクセスを法で義務づけるというのは信教の自由に反するばかりでなく、リベラルな価値観を国民全体に押し付けるもので、そうした流れを食い止めるためにもオバマ大統領の健康保険改革案を根本的に議論から取り除かなければいけない、という意見。共和党大統領候補選で、生殖権についてとくに極端な立場をとるリック・サントラム氏がここ一週間で急上昇してきていることもあり、宗教と女性の生殖権をめぐる葛藤は、これからますます加熱しそうです。

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