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やっぱり虚しかった施政方針演説

野田総理の施政方針演説から2週間ちょっとですが、案の定施政方針演説なんか虚しいだけだったことを示すニュースをいくつか。まずは被災者に対する冷血無比な仕打ちをメモです。

◆赤旗(2012/2/8)

原発賠償金差し押さえ
参院予算委 田村氏追及 「絶対に許されない」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2012-02-08/2012020801_02_1.html
東京電力から支払われた原発事故の賠償金全額を、年金事務所が社会保険料の滞納処分だといって一方的に差し押さえていた問題で、日本共産党の田村智子議員は7日の参院予算委員会で、「絶対に許されないことだ」と批判。小宮山洋子厚労相は「経緯や事情は確認する。滞納額以上の差し押さえは差額を返還する」と答えました。


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(写真)質問する田村智子議員=7日、参院予算委

 差し押さえられたのは福島県の酪農業の会社経営者のAさん。昨年12月に突然、差し押さえ通知を送り付けられ、賠償金が振り込まれた直後の1月20日に、滞納額を超える賠償金390万3171円全額が白河年金事務所によって差し押さえられました。

 田村氏は「不況で保険料を滞納していたが、震災前年も分納していた。原発事故で原乳が出荷停止になっても頑張ってきた」「賠償金は事業をつなぐ頼みの綱だ。全額とりあげるやり方は許されない」と追及しました。

 小宮山氏は「予告通知は何度も送っている」などと事実と違うことを述べ、「保険料の徴収の公平性を確保する観点から滞納処分していく」と正当化しました。

 田村氏は「年金事務所に賠償金が入ったら支払いたいと言っていたのに、一度も相談にのらず、全額差し押さえた」と批判。「こんな差し押さえはやるべきではないと言うべきだ」と迫ると、小宮山氏は「事実関係をしっかり調べて精査したい」と述べました。

 田村氏は、中小業者に支払われた賠償金に国税庁が税金をかける方針であることも批判し、被災者をないがしろにするやり方は中止するよう求めました。


まさに外道。
施政方針演説では
『今なお仮設住宅で不自由な暮らしを余儀なくされている方々に、少しでも「温もり」を感じていただきたい』
だそうですが、この仕打ちのどこに「温もり」があるんですか?
『被災者の方々が生活の再建を進める上で、最大の不安は、働く場の確保です』
って、築き上げてきた仕事を奪うに等しいですよね?これ。
『がんばっぺ、福島。まげねど、宮城。がんばっぺし、岩手。そして、がんばろう、日本』
いや、もうこういう言葉を野田総理の口から聞きたくないというか・・
こういう仕打ち一つ見ても、決して「復興」は住民本位でないことが見て取れます。

地元住民の生計を支える農業や酪農の立て直しに更に追い打ちを掛けているのがTPP参加です。
当然ですが、被災地はTPPの反対です。去年になりますが地元紙は地元住民の声を反映していたことをメモ。
◆ニュース・スパイラル

「TPP反対!」耳を傾けるべき被災地の声
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/10/tpp_20.html
(引用開始)
TPP参加に後押しするのは全国5紙の社説だ。
「首相はTPP交渉参加へ強い指導力を」 (日経10月12日)
「TPP参加 もはや先送りは許されぬ」(産経10月9日)
「TPP首相の力強い決断を」(毎日10月12日)
「TPP参加が日本の成長に不可欠だ」(読売10月6日)
「TPP参加―丁寧な説明で再起動を」 (朝日10月5日)

 この横並び社説と対照的なのは地方紙、それも311で被災した東北地方紙だ。宮城県の河北新報は10月12日の社説「TPP参加問題/拙速な結論は避けねば」で、「食料と貿易という国の根幹にかかわる問題だ。だからこそ、バスに乗り遅れるな式の議論は避け、その両立の道を探るべく、状況の変化も踏まえ議論を尽くさなければならない」という。
 4,664人の死者(※)を抱える岩手県下の岩手日報は、「TPPは多方面に影響が及ぶ。日本の将来を左右する問題だけに拙速な結論は避けるべき」として「『見切り発車』は避けよ」と社説で訴えている。

 どちらも農業は大問題。「状況は変わった。巨大津波と原発事故で太平洋沿岸は漁業も水田農業も甚大な被害を受け、生産性向上どころか生産基盤の復旧すらままならない。TPP参加はそんな国内有数の食料基地に追い打ちをかけかねない」(河北新報)「大震災で農地損壊などのダメージを受けた本県農業にTPP参加が追い打ちをかけるようであってはならない。」(岩手日報)
(引用ここまで)



しかし政府は予想通り、TPP事前協議で「すべての品目を自由化交渉の対象にする」と表明しました。
◆毎日新聞
TPP事前協議:「全品目で交渉」 政府、米に表明(2012/2/8)
http://mainichi.jp/select/biz/news/20120208k0000e020163000c.html

全ての品目でTPP参加。
こんなことでメリットを受けるのはお財界様を構成する輸出大企業のみで、第一次産業や医療、国民生活は打撃を受けます。被災地はタダでさえ苦しいのに、更なる打撃です。

また、施政方針演説で『復興特区制度などを活用して、内外から新たな投資を呼び込む』と述べているように、「復興特区」で様々な規制緩和、税制上の優遇措置で、大企業が参入しやすいようにしています。

要するに、被災地住民が元通りに立ち直ろうとするのをくじけさせるような冷たい仕打ちをし、
大企業にはTPP参加や復興特区で被災地にてあらたに美味しい思いができるようとりはからっているわけで、
まさに外道

野田総理の言う「復興」とは、それまでの住民の暮らしを取り戻す「住民本位の復興」ではなく、「津波で一掃された地をハゲタカのごとくねらう大企業に差し出す」という表現がぴったり来ると思います。


被災地住民の生計立て直しに冷たく、
TPP全品目参加で地元産業に追い打ちをかけ、
復興特区で大企業参入の道を開き、
そんな中で消費税増税されては被災地住民は何重苦になることか。
消費税増税反対について、被災地の岩手でこんな集会が開かれたことを伊東勉さんがリポートしてくださっていますのでお読みください。
伊東さん、PC環境の整わない中、いつも発信をありがとうございます。

http://plaza.rakuten.co.jp/benitoh/diary/201202060000/
(引用開始)
 続いて被災地から報告。大船渡民商の千葉さん「仮説店舗の設置などで復興は進んでいるが、2年かぎり。その後自力で…というのは無理。消費税の増税などが行われたら『後は勝手にやりなさい』言われているようなもの。国が責任しっかり持って。」
 「(日本人は)規律正しいと言われ(賞賛され)ているが、大人しくしていいのか。消費税増税で地域の雇用、日本の誇る技術を維持・発展させてきた中小業者の半分が消える。そうしたらこれからの日本が成り立つのか!」
(引用ここまで)



そうそう、野田総理は
『ふるさとが復興する具体的な未来図を描くのは、他ならぬ住民の皆様自身です。地域のことは地域で決める、という地域主権の理念が、今ほど試されている時はありません』
って述べてましたけど、それはこういうことですか?

◆毎日新聞


特集ワイド:日本よ!悲しみを越えて 作家・玄侑宗久さん(2012/2/3)
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20120203dde012040010000c.html
(引用開始)
放射能に汚染された土壌などを保管する「中間貯蔵施設」の建設を巡る問題を気に掛ける。野田佳彦首相は原発が立地する双葉町と大熊町を含む双葉郡(6町2村)内への設置を要請しているが、「なし崩し的に最終処分場になるのでは」との懸念もあり、結論は出ていない。

 「国は、双葉郡の6町2村で話し合って決めてくださいと言っているが、決まるわけがない。8町村が集まれば、たとえ双葉郡内での受け入れはやむを得ないと思っていても、みんな自分の町だけには持ってこさせたくないわけです。双葉町の井戸川克隆町長は『双葉郡民も国民ですか。憲法で守られていますか』と聞きましたが、人権の問題が出てきたら、もう当事者間では決まりません。みんなの人権を守るために誰かの人権を踏みにじるのが国家の仕組みですが、その責任を国家が放棄したのですから」
(略)
「結局、自己責任の発想です。
(引用ここまで)


つまり野田総理の言う「地域のことは地域で決める、という地域主権の理念」って、国が責任放棄して被災地に丸投げすることですねわかります。
まさに外道


施政方針演説での被災地に対する歯が浮きそうな言葉とは裏腹に、震災を日本が破滅に向かって更に加速させる契機にする野田内閣は
まさに外道内閣
と呼びたいと思います。

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