
なぜ日本人はトルコリラで大損するのか(東洋経済オンライン)の記事がツボにはまっています。なぜなら、これは、そのままなぜ日本人が草コインで大損をするのかということと、ダブって見えるからです。
というわけで、元記事へのオマージュとしてこの記事を書きます。
トルコリラへ注目が集まる理由は17.5%という高い利率だとことです。詳しいからくりは元記事を読んでいただくとして、金融リテラシーがあれば、単純に儲からないことはすぐに見ぬくことができます。しかし、トルコリラで馬鹿儲けできると勘違いして突っ込んでしまう人が後を立たないようです。
草コインの場合はどうでしょうか?トルコリラに投資してしまうひとの心理と同じものがそこには見え隠れしています。
見かけ上めちゃくちゃ儲かるように見える
高利のPOS配当を約束する草コインがあり、人気があります。年利100%のコイン配当があるといったようなものです。
トルコリラも17.5%の金利がつきますが、実は現地の物価はそれ以上にあがっいて高いインフレ状態です。当然インフレ率に比例して為替も調整されるので、円建てでトルコリラは17.5%以上の下落になります。金融リテラシーがないとそれが理解できません。
高配当のPOSのコインで100%配当になったとしましょう。翌年になるとコインの量が倍になるというわけです。しかし、そのコインの価格はいくらになってますか?1円になってしまえば、いくら2倍3倍に増えてもどうしようもありません。0円になってしまえば、無限大に増えても、価値はゼロのままです。金融リテラシーがないとそういうことがわかりません。
ネット上で、特定のコインを勧める話が多い。
トルコリラも、なぜかネット上では推薦されていたり、盛大に煽るものが多いです。なぜトルコリラなのか。
草コインにおいても、特定のコインのポジティブな情報が拡大され、批判を検索しても見つからないような奇妙な現象もあります。多くの草コイン投資家は、批判意見を検索したりはしないようです。
お金がないが、すぐに儲ける必要がある
トルコリラに投資するようなひとは、大した元本はもっていないのに、すぐに儲ける必要がある人です。だから17.5%という金利に引かれて、なけなしの財産を全部突っ込みます。その結果、なけなしの財産のすべてを失います。
お金がない人は、金融リテラシーが低いので、ハイリスク・ローリターンの商品にお金をつっこみ、更にお金を失うことにります。この構図は普遍的なものです。
草コインに投資している人も、大きな種銭をもっているひとではなく、なけなしの数百万円とかを、一点張りして、大勝負にでるようなひとだとおもます。いくぞ!やるぞ!◎◎コイン!買い増し!全財産チャレンジ!みたいなニュアンスです。
金融リテラシーのない人にとっての最適の投資戦略は、何もしないことです。なぜなら金融リテラシーがない人の投資行動の期待値は常にマイナスだからです。
お墨付きがある
トルコのお金は価値が下がっているとはいえ、れっきとした国家が発行するものですし、その点の信頼度は他の投資商品とくらべると多くの人が信じてしまうのは無理もないと思います。
また、どの国にも上向きな面はありますから、よいニュースや、経済の発展の部分など、部分的にピックアップすればバラ色の未来がトルコにあるように書くことができます。
同様に草コインの将来性も何をいっても規制もありませんので、好き放題のバラ色の未来が描かれることが多いようです。大手の会社との提携を発表するなど、信頼を高める演出がおこなわれますが、実態は提携といっても、試しにインストールしてみた程度の利用を、実証実験と称したりする過大なものが横行しています。
雰囲気で投資している
みんながトルコリラと騒げば、私も・・ということで、最後は雰囲気で投資しています。
草コインへの投資も、雰囲気が第一です。雰囲気がすべてだといっても過言ではないでしょう。雰囲気のよい草コインコミュニティに入れば、雰囲気がよくなります。
当たり前ですが、雰囲気と、投資成績は、必ずしも比例しているわけではありません。
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