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ソニーの好業績を支える〝リカーリングビジネス〟

ソニーの業績が順調です。前社長の平井一夫さん以来進めてきた、〝リカーリングビジネス〟の強化が功を奏したといっていいでしょうね。

※ソニー2018年度第1四半期連結業績概要説明会の様子

ソニーは31日、2018年4~6月期の売上高が前年同期比5%増の1兆9536億円、営業利益が同24%増の1950億円だったと発表しました。2018年度の連結純利益は、当初の4800億円から5000億円に上方修正しました。

為替レートの前提を円安方向に見直したことのほか、ゲーム&ネットワークサービス分野、音楽分野が好調なためです。

ソニーはもともと景気の影響を受けやすいB2Cビジネスが多く、変動幅を下げることが大きな課題となっていました。そこで取り入れたのが、〝リカーリングビジネス〟です。

〝リカーリングビジネス〟とは、製品を売って終わりではなく、売ったあともサービスや周辺機器などで、継続的、安定的に収益を上げるビジネスモデルです。

例えば、デジタルカメラのレンズの追加購入、生命保険、家庭用ゲーム機「プレイステーション」におけるネット課金など、ソニーの売上高に占める〝リカーリングビジネス〟の割合は、すでに4割にのぼっています。

なかでも、〝リカーリングビジネス〟の柱は、家庭用ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」時代に始まった会員制の「プレイステーションネットワーク」です。

ゲーム&ネットワークサービス分野は4~6月期、営業利益が前年同期から657億円増えて、835億円となりました。

音楽分野でも、世界で拡大しつつある「スポティファイ」や「アップルミュージック」などの定額ストリーミング配信の拡大に乗って、〝リカーリングビジネス〟が収益を押し上げています。楽曲がスマホのアプリなどで再生されるたびに、著作権料が自動的にソニーのふところに入る仕組みだからです。

さらに、ソニーは31日、音楽大手EMIミュージックパブリッシングの運営会社を完全子会社化することを発表しました。EMIが持つ200万の楽曲の著作権を加えて、ストリーミング配信による収益をさらに高める狙いです。

課題は、スマートフォンの伸び悩みなんですね。

専務CFOの十時裕樹氏は、「事業継続の考えは変えていない」としていますが、欧州、日本でのスマートフォンの販売台数の減少から、厳しい状況に置かれています。

ソニーは、〝リカーリングビジネス〟の確立によって、継続的な成長の基盤をつくり上げたことは確かです。今後は、幅広い事業で安定的に稼ぐことができるかが課題になるでしょう。

また、〝リカーリングビジネス〟に加えて、いかに魅力的なハードを提供することができるかどうか。魅力的なハードをネットやサービスと組み合わせ、さらに〝リカーリングビジネス〟を伸ばすことができれば、ソニーの業績はより盤石なものになるはずですよね。

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