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クレームをどう扱うか。それは責任者が負うべき責任

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ここ数日は台風が近づき、気温的には過ごしやすい日が続いているが、基本的には猛暑の夏。みなさま、適切な水分補給という熱射病対策はできているだろうか?

僕のような自宅での仕事や、また快適なオフィスでの仕事の人達はさほど気にせずともいいのかもしれないが、仕事柄、屋外での作業時間が多い人達にとって、適切な水分の補給は生命線だ。

しかし、残念ながら屋外での仕事が多いにもかかわらず、水分の補給を見咎められてしまうような人もいるようだ。

愛知県の名古屋市消防局では、出動が続くと署に戻れないことから、救急車でコンビニなどに立ち寄り、水などを買うことがあるとして、市民に理解を求めたという。(*1)

「出動の合間に水を買う」たったそれだけのことが非難されてしまう。そんなバカげた話はない。

ネットではこうした話はすぐに「悪質なクレーマーがいるから悪い」という結論に至る。文句をつけるクレーマーを「加害者」、文句をつけられた側を「被害者」と設定するのは非常にわかりやすく、共感を呼びやすい。

ところで、以前にこういう記事を見かけたことを思い出した。2015年にJR東海道線の運転手と車掌が熱中症の症状を発症したとする記事だ。(*2)

この記事で注目するべきは、最後の方。JR東海や小田急電鉄の回答の中で「水分を取るべきだ」と主張しながら、その大前提として「お客様が不快にならないように配慮」という文字が含まれる部分だ。

鉄道各社は、従業員の体調と、お客様の機嫌。どっちが大切だと思っているのだろうか?

もちろん、旅客業なのだから従業員の体調はお客様の安全に直結しているのである。鉄道各社はお客様のご機嫌取りのほうが、お客様の安全よりも大切だとでも言うのだろうか?

「お客様の不快感」などというものは定量的な基準が存在するものではなく、水を飲むという行為が、それを見かけた誰かにとって不快かどうかなど、誰にも判断できない。要は、クレームが入れば「不快だった」と判断するしかないのだから、判断の基準をクレーマーに委ねているに過ぎない、ハッキリ言って極めて無責任な発言である。

ちゃんと「お客様が不快に思おうとも、水分を取るのは従業員の権利である」と言えなければ、従業員が水分を補給することをハッキリ認めたことにはならない。

「お客様が不快にならなければ」などという、判断しようのない留保をつけた上での「口先では水分をとっていいとは言うが、実際にクレームが入ったら自己責任」という態度は、とても責任感のある態度とは言えないのである。

こうした問題が発生すると、ネットではわかりやすさが優先されるため「クレーマーが悪、クレームをつけられた会社が被害者」という認識で凝り固まりがちになるが、客の不快感やクレームを付けることに基準は無いし、クレームをなくそうとしても意味はない。問題はクレームをつける側ではなく、クレームに対して適切に対応できない責任者側にあるのである。

具体的には有象無象のクレームをちゃんと排除して、従業員を守るという確固たる態度を表明する。そうした「適切な対応」をとることのできない責任者こそ「悪」なのである。

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