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日銀の緩和策の柔軟化の内容を予想してみた

 7月20日の夜に時事通信とロイターが、金融緩和の持続性向上策として長期金利目標の柔軟化などを検討していると伝えた。これを受けて日銀は本当に柔軟化を検討するのか、検討するとすればどのような柔軟化になるのか、いろいろと憶測も飛んでいた。

 今回の件については、やはり日銀の関係者が明らかにしたという時事とロイターの記事から探る必要がある。

 今回検討されるという柔軟化は出口に向けた動きではない。金融緩和政策の長期化が避けられない情勢の中で、金融仲介機能や市場機能の低下といった副作用の強まりに配慮したものとなる。

 金融仲介機能などを意識するとすれば、マイナス金利の撤廃が手っ取り早いものの、それは利上げとも受け取られかねないので、これはないとみている。

 現在の日銀の緩和策の大枠を修正しないかたちで、金融仲介機能や市場機能の低下などの副作用を軽減化させる手段として考えられるのは、ひとつは長期金利コントロールの柔軟化となる。

 日銀が指し値オペを0.11%で打ってきたことで、長期金利の0.11%以上の上昇は容認しないという姿勢を日銀は示していた。しかし、0.11%というのはたまたまそうなってしまったものである。日銀は決定会合の公表文では「10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、長期国債の買入れを行う」としている。問題はこの「程度」となろう。大雑把となってしまうが、四捨五入してゼロ%というのであれば、プラス0.5%未満であれば、ゼロ%程度との見方も可能となる。

 今回の微調整はこの文面などの修正は行わず、0.11%という水準で常にストップを掛けるというのではなく、債券市場の需給動向などに配慮して、ゼロ%程度の範囲内で、ある程度の長期金利の上昇も容認するという姿勢を示すのではなかろうか。

 そしてもうひとつ、ETFなどの買入の柔軟化についても考えられる。こちらも公表文の「ETFおよびJ-REITについて、保有残高が、それぞれ年間約6兆円、年間約900億円に相当するペースで増加するよう買入れを行う。」との表現もそのまま残すのではなかろうか。

 ただし、ETFをきっかり6兆円購入するのではなく、国債買入でもすでに80兆円という数字が形骸化しているように、数字そのものにはこだわらず、これまでに比べてペースを落とすことも検討すると思われる。これは社債の買入などにも適用されるのではなかろうか。

 日銀はすでに金融政策の政策目標を「量」から「金利」に戻しており、このため国債買入もペースダウンしている。これをETF等にも適用させるということになるのではなかろうか。

 現在の政策を続けるための、金融仲介機能や市場機能の低下という副作用の軽減策であるのであれば、合わせ技としてのマイナス金利の深掘りなどは考えづらい。また、金利のコントロールを10年から、たとえば5年に変更するということも、長期金利という表現がおかしくなる。1年以上の金利を長期金利とも呼ぶが、通常は10年債カレントの利回りを長期金利と称するし、日銀も10年債利回りを想定していることも確かである。

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