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「LGBTは生産性が無い」は科学的に妥当だろうか

出遅れた感がありますが、自民党の杉田水脈議員の「LGBTは生産性がない」発言について少しコメントして見たいと思います。

「LGBTは生産性が無い」の杉田水脈氏、過去には「日本に女性差別はない」発言も

ここで言う「生産性」というのは、ダイレクトに表現すると「子供を産んで家族を増やせない」という意味だと思われます。地球全体で見ると途上国の人口は増え続けていますので、「LGBT」のカップルが途上国から養子をもらう事で、社会のバランスを保ちながら家族を増す事も可能な訳ですが、今日はそちらの方向での話はしません。

「生産性」というのは経済用語ですが、「LGBT」の方が優秀な企業経営者になって、日本のGDPを1%増やせるかもしれませんよ、と言うようなツッコミも今日はしません。

生産性(Wiki)

この手の発言をする方々(杉田議員が最初でも無いし最後でもないだろう)は、この方々から見て「標準」から外れた人(例えばLGBT、アルビノ、その他のいわゆる異能者)を、自然界にあるまじき特別な存在だと思い込んでいるのではないでしょうか。もしそうだとしたら、その認識は科学的には間違っていると思われます。

種として見た場合、自然界に産み出されるあらゆるバリエーションの変化を持った「子」は、適応と進化の「枠の中」にあるというのが科学的な事実なのです。種の進化に意図があるかどうかは知りませんが、種のバリエーションが失われて正規分布の真ん中辺ばかりに偏ると、次の時代には滅んでいたりします。生物の発生と進化の歴史を辿れば、ある時代と環境への適応は、かならずしもその種の未来を明るく照らしません。標準的でないバリエーションの変化は、種を次の時代へ残すための保険のようなものなのです。

つまり、「LGBT」の否定は、人間の種としての「保険」を否定しているようなものでしょう。

仮定の話として、たとえば人間の寿命が500年とか1000年とか飛躍的に伸びて、病気も怪我も戦争も無い安全な未来の人間社会が来たとしましょう。そのような長寿で長命な生物社会では、種として見た場合に、子を産む必要性は非常に低下します。そのような社会では、一部の「特別」なカップルだけが数百年にいちど子を産むだけで社会を維持できるので、その他の多くの人間は「LGBT」または「無生殖」へ適応しているかもしれません。あくまで仮定の話ですが。

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