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上司のセクハラを見て見ぬフリするだけでも訴えられる? 弁護士の見解も分かれる結果に

ここ数年、セクハラに関するニュースを耳にする機会が増えた。事実、東京都産業労働局の調べによれば、2016年度に寄せられたセクハラに関する相談件数は1555件で、前年度よりも357件増加したと発表している

また、相談件数の増加ばかりに目が向きがちだが、その内容も複雑化を極めており、思いがけない形でセクハラ問題が発生するケースも増えるかもしれない。7月22日に放送された『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)では、複雑なセクハラ問題を取り上げた。(文:石川祐介)

部長に直接注意できなくても上層部に報告することはできる?

どこからが罪?

番組中、「セクハラ行為を繰り返す"部長"だけでなく、その行為を見て見ぬフリしてきた"課長"も告発できるのか?」というケースが紹介され、弁護士たちが独自の見解を示した。まず、「違法」と答えた菊地幸夫弁護士は次のように語る。

「課長は部長の職務を補佐する立場なので、セクハラが行われているのを放置してはいけない」

同じく「違法」とした本村健太郎弁護士は

「見て見ぬフリをしていた人は平社員ではなく課長なんです。会社には、すべての社員がセクハラのない環境で仕事ができるよう、職場環境を整える義務がある」

と回答。また、部長に直接注意できなくても、上層部にセクハラがあることを報告すべきであると口にした。課長という役職に就いている以上、自身の仕事だけでなく職場環境にも意識を向ける必要があるというわけだ。

「弱い人間に対し、法のレベルでは不可能を強いてはいけない」

だが、一人だけ「違法ではない」という見解を示したのが北村晴男弁護士。

「上司の部長は課長に対して、評価する権限を持っていて、この会社の中で生きていこうとした時に、部長の悪いところを正せば、自分はもう二度と浮かび上がれない」

さらに、「気の弱い人間もたくさんいる。その弱い人間に対し、法のレベルでは不可能を強いてはいけない」と誰もが上司に注意できるわけではないとし、「これは本当に重要な問題」と今後も増えるだろうハラスメント問題の取り扱いの難しさを口にしていた。

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