記事

EU、英国が合意ないまま離脱ならGDP1.5%押し下げ=IMF


[ロンドン 19日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は19日、英国が欧州連合(EU)から自由貿易協定を巡る合意がないまま離脱した場合、長期的にEU経済に対し、域内総生産(GDP)の約1.5%に相当する押し下げ要因になるとの見方を示した。

IMFは「ユーロ圏と英国との間の緊密なつながりを踏まえると、英国のEU離脱(ブレグジット)による勝者はいない」と指摘。IMFの推計に基づくロイターの試算によると、英国の「合意なき離脱」が現実となった場合、EU経済は約2500億ドルの被害を受けるとみられる。また、域内雇用者数の0.7%に相当する100万人を超える雇用が失われる可能性がある。

これらの悪影響が表れる時期は、ブレグジット後の移行措置の期間に左右されるが、影響が出尽くすまでには少なくとも5─10年間かかる可能性があるとした。英国とEUは今年3月、離脱後も2020年末までは現状を維持する移行期間を設けることで暫定合意しているが、正式な合意にはまだ至っていない。

IMFはブレグジットにより最も大きな影響を受けるのがアイルランドで、次いでオランダ、ベルギー、ルクセンブルクとなると予想。このほかドイツも供給網を通して影響を受けるとした。通商面での影響だけを見ると、「合意なき離脱」でアイルランドのGDPは4%近く押し下げられる可能性があるが、フランス、イタリア、スペインといったユーロ圏の経済大国への影響はこれよりかなり小さいとみられる。

IMFによると、今回の分析は製造業のサプライチェーン(供給網)の途絶のほか、関税と金融サービス貿易の減少を加味しているため、従来の推計よりも悪影響が大きくなったと説明。

一方、英国がノルウェーのように欧州経済地域(EEA)に参加する「穏健なブレグジット」を選択すれば、経済への影響は軽微にとどまると指摘。メイ英首相はEEA参加を否定している。

EUと英国が工業製品の自由貿易協定を締結した場合は、EUへの長期的なマイナス影響はGDPの0.8%相当、額にして1300億ドル程度に低下するとした。このシナリオは、メイ首相が打ち出すモノの自由貿易圏構想に近い。

IMFは今回の報告書では英経済が離脱により受ける影響の試算は示していない。

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    時代遅れの感が否めないほど低画質なサブチャンネル放送 NHKの五輪中継に苦言

    諌山裕

    07月31日 15:52

  2. 2

    コロナはインフルエンザ程度?インフルエンザで死ぬかと思った24歳の時の話

    かさこ

    08月01日 09:14

  3. 3

    バッハ高笑い!?東京五輪「やってよかった」が77%も!

    女性自身

    08月01日 08:42

  4. 4

    次の総選挙結果は「与野党伯仲」ー〝真夏の白昼夢〟を見た/8-1

    赤松正雄

    08月01日 08:31

  5. 5

    資格と能力は違う?資格や履歴書が充実していても使えない人材多い日本

    ヒロ

    08月01日 11:28

  6. 6

    感染者4000人超に マスコミは五輪報道からコロナによる医療崩壊報道に切り替えるべき

    早川忠孝

    07月31日 17:57

  7. 7

    どうして日本から敢えて海外移住するのか?

    内藤忍

    07月31日 11:03

  8. 8

    五輪の「祝賀モード」は選挙で政権に有利になるのか?減り続ける菅総理のポスターと自民党の焦り

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    08月01日 11:04

  9. 9

    無法地帯になってきた空港と選手村 感染爆発が止まらないのも道理

    田中龍作

    07月31日 08:43

  10. 10

    「直感で感じたことは、7割以上正しい」――羽生善治 - 岡上貞夫

    幻冬舎plus

    08月01日 08:25

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。