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  • 2012年02月03日 22:08

河野太郎議員の理想主義的傾向

 さすがにここ数日ふざけた記事しかエントリーしていないので、今日は少しまじめにいきます。

 前にもやりましたが(下地幹郎国民新党幹事長インタビュー)、在日中国人向けの新聞、『日本新華僑報』が今回は河野太郎議員にインタビューをしており、いろいろ思うところがあったので、これについて少し。

1 インタビューの内容
 記事の標題は「日议员河野太郎:中国青年应亲眼来看日本」(日本の河野太郎議員:中国青年は自らの目で日本を見るべき)となっており、インタビューをしたのは昨年の12月19日で、インタビューの内容は以下のとおりです。

 やはり在日中国人向けの新聞なので外交問題(日中関係)から入っております。

(記者)

 2012年は日中国交正常化40周年だが、日中関係の現状から見るに、自民党時代と比較して、民主党政権下での日中関係は、後退したように思える。

 これ以外にも、民主党の外交を見るに、うまくっていないようだ。かつて自民党中央国際局局長を勤めてことのある河野氏はどのようにこれを見るか。 

(河野)

 そのとおり。実際、現在の日本とアメリカの関係は最悪の状態だ。主な原因は沖縄の普天間基地の移設問題だ。民主党の鳩山由紀夫首相がアメリカ軍基地の沖縄県外への移設を言い出してから、アメリカ議会は基地移設の予算を取り消した。

 民主党政権となってから日米間は段々と疎遠になりつつある。このことは彼らの外交政策はいったい何のかと人々に疑問を抱かせるものとなっている。

 最近の日韓首脳会談も実質的な内容が無いものだった。第二次世界大戦後、自民党は半世紀与党であり続け、自民党の内部には様々な意見があったが、それでも良好な日米関係を維持してきたし、日中関係の発展についても多くのことをしてきた。

 日韓の間にはいろいろなことがあるが、相互信頼の人的繋がりのおかげで、日韓関係は実際、前に進んできた。しかし、民主党政権では、一体誰を対話をしたらよいのかわからない。この方面の人的繋がりが見えない。なおかつ、こうした対話の方法というが、民主党内部には存在しないようだ。

 民主党政権となってから、小沢一郎が140名の民主党議員を引き連れて中国を訪問した。思うに民主党政権の中国に対する認識は浅く、人的繋がりもない、と考える。 
2 インタビューの感想
 半分あたっており、半分は自民党はどうだったのかということを考えてしまいます。確かに今の民主党政権では誰の意見が本当かわからない等、党内の意見集約が出来ていない面が多々見受けられ、組織としてはかなりお粗末です。

 かといって河野議員が言うように、自民党時代の外交はきちんとしていたかと言えば、とてもそんな風には思えません。「良好な日米関係」もある意味アメリカ追従をきちんと維持してきただけの結果であり、とても外交と呼べるものではありません。

 日中関係を見ても、小泉政権時代のあの状態から見れば、かなりマシだと考えます。日韓関係の人的繋がりに至っては、おそらく日韓議員連盟に所属している自分達のことを想定しての発言だと思いますが、私は寡聞にしてこの議員連盟がどこだけ実のある活動を行ったのか知りません。

 それに韓国の場合は国内が不安定化すると、対日強硬カードを切ってくるという傾向があるので、人的関係で解決する問題ではないかと考えます。

3 理想主義的傾向
 先の翻訳が長くなってしまったので、ここから概要だけにしますが、今回のインタビューを見て思ったのは、記事の標題を見てもわかる通り、河野議員は文化交流などの人的交流の面を重視しておられ、やはり外交問題で理想主義的傾向が強いということです。

 私は河野議員の原発問題などに対する対応は高く評価しておりますし、文化交流も当然悪いこととは思っておりません。文化交流や人的交流は、やらないよりはやった方が良いに決まっておりますが、個人的交流の強まりと国と国との外交は別物と言うのが私の基本的な考えです。

 TPPについても意見を述べておりますが、これも多少引っかかりました。彼は基本的に日本はTPPに参加すべしとの考えで、日本経済に良い影響を与えると述べております。これについてはいろいろな考えがあるので、別にどういうこういうつもりはありません。

 しかし、彼は日本は韓国や中国もTPPに参加するように働きかけるべきとしております。そうしてこそアジア太平洋地区の経済プラットホーム足り得ると考えています。更にはロシアやインドの参加も考慮しても良いとまで述べています。

 WTOの場で話がまとまらないから、TPPのような地域連携を模索する動きが出てきたのであって、こうした国々と話を一括でまとめることができるのなら誰も苦労はしません。

 政治には理想も必要というのは間違いありません。しかし、思うに政治にとってより必要なのは政策の実現(実行可能性の高さ)です。このことは鳩山首相の発言が普天間問題をおかしくしてしまったことを見てもよくわかるかと思います。

 そういう意味で、今回の河野議員のインタビューは如何にも彼らしい理想主義が垣間見られたもので、大変興味深いものではありましたが、それだけでは政治は動かないのではないか、ふとそんなことを改めて考えさせてくれるものでした。

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