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「ブログで金儲け」から三年後のインターネット

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   三年前、私は「金の匂いがするブログ」について以下のような意見をブログに書いたことがあった。
p-shirokuma.hatenadiary.com  

しつこく繰り返すが、私はブログや動画配信を使ってカネを儲けるなと言いたいのではない。そうではなく、「カネが欲しい」という欲求をどのように取り扱い・どこまで表現するのかに対し、もっと自覚的・戦略的であってもいいんじゃないの? デリカシーへの配慮があってもいいんじゃないの? と問いかけたいのだ。

https://p-shirokuma.hatenadiary.com/entry/20151030/1446145200

 
 インターネットで金儲けをすること自体に異存はない。けれども「カネが欲しい」という欲求を他人にどこまで見せるのか・どう見せるのかは、デリカシーが問われるところであり、はしたない態度は長期的にみて得策ではない──だいたいそういう内容だったと思う。
 
 それから三年近い歳月が流れて、その間にインターネットやブログの世界は三年分変わった。それらを踏まえて、今だから書けることを書いてみる。  

「マルチ商法まがいなブログが気に入らなかった」

   まず、あの記事を書いた動機の第一として、「マルチ商法まがいなブログが気に入らなかった」ことを白状しておく。
 
 当時のインターネット上では、「ブログで金儲けできる」という話がまことしやかに語られていた。そのことを証明するかのように、月刊PV○○万、月収○○万円といった数字を公表するブログが爆増していたと記憶している。そして「儲かるブログ運営のノウハウ」をあの手この手で売りつけようとする者が跳梁していた。
 
 彼らがブログをとおして金に言及するさまは、非常に無頓着で、無神経で、私の美意識からすれば最低の振る舞いだった。
 
 でも、それだけではなかった。儲かるブログ運営を売る側と、それを買い、お手本どおりにブログで金儲けをしようとする側、その構図が私にはマルチ商法まがいにみえた。マルチ商法"まがい"と書いたのは、私の知っているところのマルチ商法とまるっきりイコールと言い切る自信が無いからだ。ただ、情報源と下流ブログの位置関係、参加者が増え続けなければ破綻する利益構造、後になって参加してきた人々の危うげな振る舞いなどを眺めていると、構図としてマルチ商法に似ているとは感じた。
  
 あの頃の「ブログで金儲け」は、情報源のブロガーはともかく、下流にはお金がたいして行き届かない。ましてや、プロブロガーとして恒常的にお金が入ってくる構図など望むべくもない。結局、「ブログで金儲け」に後から参加してきた人々は、体の良い「養分」でしかないように見えたし、事実、養分となったのだろう。
 
 長年にわたってインターネット愛好家の裏庭だったはてなブログ界隈が、突如、フォロワーを集って養分にせんとする山師の一団に占拠されてしまったのは、当時の私にとって苛立たしいことであり、義憤を感じさせることだった。
 
 その義憤も所詮はエゴでしかなく、ブログは誰でも書けるし、誰でも書けるべきものだというのはわかっていた。それでも苛立ちが理解を上回った。だから私は「ブログで金儲け」な状況に嫌悪を表明しておきたかった。あくまで個人的な嫌悪だとしても、だ。  

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