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東京医科歯科大学、吉澤学長が批判派を粛清(川村昌代)

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東京医科歯科大学。(撮影/伊田浩之)

埼玉県の草加市立病院で認定医の資格がない医師が日常的に腹腔鏡手術を実施し、その事実を隠すために保険の不正請求が行なわれていた事件(『週刊金曜日』3月2日号スクープ)の背景に、同病院に医師を派遣している東京医科歯科大学の学長選をめぐる人間関係のしこりがあることがわかった。新たな取材で判明した「白い巨塔」ならぬ「黒い巨塔」の恐るべき実態をお伝えする。

埼玉県草加市にある草加市立病院は、名門国立医大の東京医科歯科大学から医師の供給を受ける同大の系列病院だ。問題の不正手術は医科歯科大の医局から同病院の事業管理者兼院長として派遣されていた高元俊彦医師のもと少なくとも5年以上行なわれていた。事業管理者とは公立病院で首長(草加市長)が任命する特別職で、実質的な病院経営者だ。院長を兼ねた高元氏は、まさにこの病院の最高権力者だった。

不正手術は、その高元氏が主導する形で同病院産婦人科の“売り物”として宣伝されていた。不正手術を受けた患者の中には、その後、死亡していたケースもあった。

昨年2月に高元氏が公立病院の医療従事者としての定年を迎え、院長を退任した。後任には同じく東京医科歯科大学から食道がん手術の名医といわれる河野辰幸教授が派遣された。河野氏は就任後ほどなく不正に気づき、速やかに解決しようと動いたのだが、その後も約半年に渡って不正手術が続けられた。

本来なら河野院長が事業管理者も兼務するはずだったのに、大学の人事介入で、不正の“首謀者”である高元氏が、定年のない事業管理者に残留したからだ。

この人事介入こそ、先の学長選に端を発するものだった。

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