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赤松健さんに訊く海賊版対策

米国を除くTPP11か国による「TPP11」が、6月29日参議院本会議を通過し成立しました。この中には、著作権の非親告罪についても含まれています。TPP11の著作権の関連法においては、私が議員の時代に強く関与した海賊版のみ非親告罪化ということで、そのまま通っています。海賊版の定義も①対価を得る目的、又は権利者の利益を害する目的、②有償著作物が原作のまま、③有償著作物の提示等で権利者の利益が不当に害される場合、などの限定がついています。

当時、審議官などとも直接交渉をしてきて、二次創作やパロディー、コスプレなどは直接これに当たらないものとするよう画策してきました。つまり、それらは、非親告罪のままということです。これまでの努力が、今回の改正に大きく結果を残せたことは大変安堵しています。しかし、何をもって海賊版かは、最後まであいまいな部分も残ります。そして、二次創作やパロディーが非親告罪といっても、今回の著作権法見直しなどで、権利者の意識が変わってくれば、訴えれば訴訟を起こされることは変わりません。

何をもって著作権法違反なのか、日本版フェアユースなどの議論も必要かと考えています。著作権法が不明瞭なままでは、利用者は、常に訴えられるかもしれないという不安のままで、結局は自主規制がどんどん進み、いずれ、二次創作やパロディー、コスプレ等が廃れてしまうかもしれません。

前回のTPPの議論の時、反対だ、反対だとの意見をいう議員や人は多かった中で、では、もしTPPが成立するなら、どうやって、我々のマンガ、アニメ、ゲームを守ることができるのか、ひいては表現の自由を守ることができるのか、具体的な施策を提示している議員や人は殆んどいませんでした。私は、野党議員として、なぜTPPにまるっと反対しないのか、何故、全面的に反対を唱えないのかと批判されました。もし、私が国会で、特に予算委員会を始めとした、総理出席の全閣僚の前で二次創作やコミケの存在を何度も、何度も(そして憲政史上初かとも思います)アピールしなければ、TPPの中では、著作権の非親告罪の問題は一蹴されていたと思います。当時は、議員にもマスコミにも有識者にも、それくらい問題認識もなく、味方もいない状況でした。

議員一人からの力でも、イデオロギーに偏らず、信念をもって粘り強く続けていけば、小さくても突破口は開けるのだと確信しました。そして、議会でも変人扱いされていましたが、徐々に理解者が閣僚、官僚、他の議員の中にも増えていった記憶があります。

予断は禁物ですが、著作権の非親告罪の問題はぎりぎりのところで、持っていることを理解してもらえれば幸いです。

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