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季節外れの卒業話〜LadyGo!!という番組からの卒業

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世の中ではサッカーW杯が、事前の予想に反して大変盛り上がっている今日この頃。みなさんいかがお過ごしでしょうか?

私も毎晩各国の試合を見続け、寝不足気味の日々を過ごしています。

文化放送「A&G NEXT GENERATION Lady Go!!」

文化放送ホームページ
ところで盛り上がりといえば、先日、私がかつて担当していたとある番組の、3年ぶりのイベントが行われ、とても盛り上がりました。その番組は、当時数多くのリスナーに支持されていた番組で、放送終了当時はとても大きな反響がありました。放送終了から3年…、終了当時、私自身が発信する媒体を持っておらず、また気持ちの整理がついていないこともあり、どこにもその事について書いていませんでした。でも、今回3年ぶりにイベントが行われたということで、良い機会かと思うので、今回は久しぶりにこの番組に対する想いを書いてみようかと思います。

その番組、「A&G NEXT GENERATION Lady Go!!」は、2010年10月に文化放送・超!A&G+でスタートしました。新人女性声優5人による月曜日から金曜日までの帯番組。当初は30分の収録放送でした。私はこの番組では『総合演出』という立場で、プロデューサーと共に番組の立ち上げから関わっていました。

最初にプロデューサーと2人で決めた事は、それまでの帯番組には無かった、『曜日間の連携を密にする』という事でした。スタッフの数を少人数にし、何曜日かを掛け持ちすることで、横の連絡をスムーズにすることができました。また、パーソナリティにもそのスタイルを浸透させ、なるべく他のパーソナリティと意思疎通してもらうように勧めました。番組とは関係ない場所で会合を行ったり、時にはスタッフも一緒に参加したり…。これは、私がこれまでに関わったどの番組とも違う、Lady Go!!だからできたアプローチででした。最初にこの方針を取ることができたからこそ、放送終了から3年経ってもイベントができるような番組になれたのだと思います。

番組開始当初は新人だったパーソナリティ達も、月日を重ねていく中で、それぞれの知名度も上がって行きました。気がつくと、5人全員がアニメで主役を担当し、Lady Go!!は文化放送A&Gの中でも一目置かれる存在になっていました。

しかし、始まりがあれば終わりがあるのがラジオ番組というものです。どんな人気番組でも、いつかは終わる時が来ます。番組が終わる理由には様々な原因があることは、前にこのコラムでも書きましたが(2017年6月のコラムを参照)、Lady Go!!の場合は、出演者が忙しくなり、平日夜の生放送のスケジュールを取ることが難しくなったことが最大の要因です。

この事は、番組プロデューサーが各媒体で話しているので、ご存知の方も多いと思います。

では、番組が終わると決まった時、どんな形で終わらせるのが一番良いのか…。

Lady Go!!としてベストの終わり方はどんな終わり方なのか…。

総合演出として、プロデューサーと日々打ち合わせをしながら、当時かなり悩んだのを覚えています。それは、Lady Go!!だからこそ生まれた特殊な状況の為でした。Lady Go!!は当時、毎年『デート』と呼ばれるイベントを行っていたのですが、デートを重ねていく中で、リスナーとパーソナリティとの間に、ある種の依存関係が生まれていたのです。

リスナーの中には、『Lady Go!!が生きる希望だ!』と言う人も見受けられました。そして、パーソナリティ自身の番組に対しての思い入れも、尋常でないことが分かっていました。5年続いた番組であれば、普通に番組終了3ヶ月前くらいにパーソナリティに告知し、1ヶ月前くらいにリスナーに告知。そして、番組終了後にラストイベント…という流れが一般的です。でも、それではリスナーにも、パーソナリティにも後悔が残るかもしれない…そう考えました。

そして導き出された3つの方法。それは、『通常よりも早く告知をする』『自分の気持ちを確かめる時間を作る』、そして、『リスナーがパーソナリティを送り出す環境を作る』という事でした。少しでも早く告知し、リスナー・パーソナリティ共に、残された時間を意味のあるものにしていく。そして残された時間の中で、『自分にとってLady Go!!とは何か』をリスナー・パーソナリティがそれぞれ考える時間を作りました。『卒業』という現実を、長い時間の中でみんなが納得できるようにしていきました。

卒業を記念して制作したCD「GO!!〜Lady Go!!卒業アルバム〜」。このタイトルの「GO!!」には「前に進もう」という意味が込められています。そして、卒業に合わせて作られた曲「君と僕との1ページ」の歌詞は、Lady5人との長い時間を経て、5人を笑顔で送り出す、リスナーの気持ちが込められています。この曲の作詞は、これまでLady Go!!の歌を作っていただいた俊龍さんが担当しています。俊龍さん自身もLady Go!!のリスナーだったそうで、卒業という現実と向き合った、リスナーの気持ちを代弁した歌詞を作っていただきました。卒業イベント当日、この曲を涙を流しながら唄う5人に、思わず目頭熱くなったのを覚えています。

あれから3年。番組開始から数えると8年。一つの時代が終わりましたが、5人は今も、それぞれのステージで活躍しています。このコラムを読んでいる方の中で、Lady Go!!という番組をご存知の方は、果たして何人いらっしゃるでしょうか…?ご存知だという方、あの時リスナーだったという方!あの時、笑顔で送り出してくれたあなたのおかげで、Lady5人は今でも輝けていると思います。そして、今回初めて知ったという方、8月10日から東京ビッグサイトで開催される『コミックマーケット94』の文化放送ブースで、Lady Go!!の卒業DVDが先行販売されます。ぜひこの機会にご覧ください!

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