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ザル法の受動喫煙法が衆議院を通過 55%の飲食店が除外では意味がない

 厚労省が提起した案よりも後退に後退を重ねた受動喫煙法案(受動喫煙対策強化のための健康増進法改正案)ですが、実に飲食店の55%が適用除外とされる内容です。
 業界からの巻き返しと、与党自民党議員の猛烈な反対で、除外の対象が増えていき、結局、例外の方が多くなるという本末転倒な内容です。

 先般、衆議院で賛成多数で可決されました。
 働き方(働かせ方)改革やカジノなど悪法が強行採決される中で、この受動喫煙法案は埋もれがちですが、ここに自民党利権政治の構造が露骨に見て取れるものになっています。

 立憲民主党や共産党が法案に反対をしていますが、この法案では「ないよりまし」とは到底言えないということです。
受動喫煙法案、衆院通過 今国会成立へ」(岩手日報)
「立憲民主党や共産党などは反対し、池田真紀氏(立憲民主)は本会議で「被害が最も多いとされる飲食店の55%が例外となり、経過措置の期限も明らかにされていない。あまりにも不十分だ」と批判した。」
 飲食業界などからの「反対」もあるでしょうが、全く逆の方向からの反対です。こういった業界は、特にアルコールを提供するところではタバコを吸う人が客層であるということから、死活問題だとも言っています。確かに居酒屋などで好んで飲酒をする人たちの喫煙率は高そうです。特に中高年男性かと思われます。

アルハラ酒強要


 古い記事ですが、吉野家の会長の反対論です。
私が「受動喫煙防止」の法案に反対する理由」(DAIAMOND2017年3月19日)
「昔ながらの喫茶店やバー、スナック、小さな飲み屋さんではたばこを吸える店が多く、お客さまの側にも、そういう場所でくつろぎたいというニーズがあります。JFが主張し、私も共感しているのは、飲食店は多様なメニューとともに、多様なサービスを提供する必要があるということ。そして、そのことによって、お客さまが好みに応じた店を「選択できる自由」を持つことが大事という考えです。喫煙もその一つであって、利用者にとって選択肢が多ければ多いほど、豊かな社会といえます。いまの日本は事業者の努力によって、豊富な選択肢がかなり実現できています。」

 喫煙場所が選択肢の1つ言われてもどうかなと思います。タバコの害が共通認識となり、タバコ離れが顕著な中で、何故、敢えてそれが選択肢になるのかがわかりません。タバコを吸いたくないという人たちが煙を吸わされるという観点が皆無であることが問題です。



 そのような中で東京都がさらに厳しい受動喫煙防止条例を目指していることは素晴らしいとは思いますが、こうした時代の流れの中で国がザル法を作ってどうするのかということは非常に問題です。
中小飲食店の喫煙所設置に補助率拡大 都方針、受動喫煙防止条例見据え」(産経新聞2018年6月19日)

 今回の法案では規制を骨抜きにしてしまった受動喫煙法案が恒久化しかねないのも問題です。
 既に外食チェーン店では自主的な禁煙化が進んでいますが、何故、ここまで喫煙者の意向ばかりが反映してしまうのか、一部の利権を持った人たちの意向でもって多くの人たちが我慢を強いられる政治構造となっているところが非常に問題です。
東京都が罰則付きの禁煙条例を検討 自民党の厚労省案が危殆に瀕している中で逆転か

 利権による政治の集合体が自民党政治だという典型を示したのがこの受動喫煙法案です。

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