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焦点:欧州も米国に続き金融緩和終了、世界経済に逆風か

[ワシントン 14日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)に続き、欧州中央銀行(ECB)も金融緩和を終了することになった。世界経済は金利上昇という逆風に立ち向かうことになる。

米国では既に過去数カ月間、減税による家計の恩恵を帳消しにするほど住宅ローン金利が上昇している。クレジットカードや自動車ローンの金利も上昇中だ。

低金利時代に債務を積み上げた新興国も岐路に立っている。高金利に引かれて集まっていた資金が、別のところへと逃げ出しているからだ。

ECBは14日、9月に量的緩和を縮小し、12月には終了すると発表。前日にはFRBが2015年以来で7度目の利上げを決めるとともに、追加利上げを続ける見通しを示した。ECBは利上げについては1年以上先になるとしたが、世界的な金融政策シフトの影響は既にあらわれ始めている。

米30年物住宅ローン金利は昨夏以来約0.65%ポイント上昇。25万ドルのローンを組んでいる場合、月々の返済額は95ドル増える計算で、ほぼ家計の減税分に相当する。

住宅ローンの組成は年初から年率3%減少しており、住宅ローン借り換え申請は10年ぶりの低水準となっている。

新車販売台数は昨年9月の1890万台から徐々に減り、5月は1730万台となった。4月の消費者信用の伸びは92億ドルと、昨秋以来で最低だった。過去5年間は平均140億ドル強増加していた。

国際金融協会(IIF)のマネジングディレクター、ロビン・ブルックス氏は「中央銀行の協調引き締め・出口という局面が訪れた」とし、「長期金利は大幅かつ急速に上昇する可能性がある」と警戒感を示す。

イタリアの政局混迷によって同国債の利回りが跳ね上がったことを考えれば、ユーロ圏は金融環境が引き締まれば問題に直面しかねない状況に変わりはないとブルック氏は指摘。またブラジルやトルコは債務が増大しており、1990年代の新興国の危機を喚起させるという。

ドラギECB総裁とパウエルFRB議長はともに、金融政策が今後とも支出と投資を支え続けるとの慎重なトーンを保った。しかしパウエル議長は同時に「必ずその時は来る」とも述べている。連邦公開市場委員会(FOMC)の見通しに沿えば、おそらく1年後には政策金利が「中立」水準に達し、景気を抑えもしなければ、押し上げもしない水準となっているはずだ。

現在の金利水準は既に、来年の経済成長を抑える水準に達しつつあるとの指摘もある。

職探しサイト、インディード・ドッコ・コムのシニアフェロー兼エコノミスト、タラ・シンクレア氏は、中立金利など、政策金利を決めるさまざまな変数が低下したとの見方で大半のエコノミストが一致している時だけに、FRBはどこまで利上げを進めると行き過ぎになるかの限界を正確に見極めにくいと指摘する。

シンクレア氏は、賃金の伸びがまだ鈍い中で消費者の金利負担が増え、物価が上がっているとし、FRBの金融政策は「今にも景気を圧迫しそうだ」と述べた。

(Howard Schneider記者)

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