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カダフィ残党の反乱を部族対立で見る(42)

リンク先を見るリビアの首都トリポリ南東のバニワリド(Bani Walid)で2012年1月23日、暫定統治する国民評議会傘下の民兵勢力と元最高指導者カダフィ大佐派が衝突し、ロイター通信が伝えた目撃情報では、カダフィ派が町を掌握した。事実なら、大佐の死亡を受けた昨年10月の全土解放後、カダフィ派が拠点の町を奪還した初のケースとなる。

いろんなニュースを見ても、このことを新政権国民評議会とカダフィ派残党の政治的衝突と見ているようだ。リビアの紛争当時から最近までをブログに書きながら見えたのは、アフリカ、アラブ社会全体に言えることだが、多くの国では、血縁、地縁、名誉が重視されるということで、カダフィも血縁関係を重視し、親族で独裁中央集権国家を作り、富を独占し、それが国民の反発を招いた。同時に地縁、血縁を重視することで各地の部族支配を認め、カダフィ政権時には多くの部族自治区が存在していた。つまり、独裁者のカダフィであっても、部族長が権限を持つ部族地域の自治を無視は出来なかった。

リンク先を見るカダフィMuammar Gaddafiを見れば、彼はリビアでも少数部族のQadhadhfaカドハドファ 出身で、アラブ・ベルベル系民族(遊牧民ベドウィンbedouin とも言われ、このためテント生活を好んだ:写真は昔のベドウィン族のスケッチ)でシルトSirte(彼の出身地)や、最近はサブハSabhaに多く居住している。彼らはカダフィが王族を追放したクーデターが成功する際に活躍し、当然だが、カダフィはその後も同族出身者を優遇した。(紛争時は、多くのカドハドファ系アフリカ人が処刑された)
同じリビア北部のワルファラWarfalla部族は、リビアの人口の15%を占める最大部族で、カドハドファと同じアラブ・ベルベル系民族で、ペルシャ人とサハラの遊牧民族ベルベル人との混血といわれる。イタリア植民地時代には、支配者のイタリアに反抗し、多くの戦闘を繰り返したことで知られ、好戦的で、名誉を重んじる民族といわれる。彼らの居住地域は、リビアの北部バニワリドBani Walid,シルト Sirte,サブハ Sabha, ベンガジ Benghazi に集中し、カダフィはカダフィ軍の中で彼らを多く採用し、過去のカダフィ軍リーダーにはこの地域出身者が多かった。参照記事 参照記事

上の地図は、リビア戦争末期、カダフィ軍が立てこもり、頑強に抵抗した場所で、これを見れば、カダフィと関係の深かった部族の多い地域と重なっているのが分かる.。この時期、ベンガジのカダフィ派は紛争当初に敗退している。
23日のカダフィ残党のバニワリドの反乱を部族で見れば、カダフィ政権時代に恩恵を受けた地域であり、カダフィ信奉者が多く存在するのが理解でき、カダフィ失脚後の新政権の冷遇に反発し、彼ら独自の部族支配地を設け様としているのかもしれない。このことから、同じ反乱は、シルトSirteやサブハSabhaでも起きる可能性があり、これを危険視するNTC新政権は、かなり過激に制圧する可能性が高いが、そうなれば
大部族ワルファラWarfalla対NTC新政権の対立が起きかねない。 過去ブログ:交渉期限切れ 最終攻撃に突入か リビア(26)

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