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森友問題で国民の常識で起訴議決を

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(1) 廃棄物の撤去費用の積算が不適切であると認定することが困難であること

第1に、地中埋設物が19520tあった前提の9.9m地下(基礎杭の部分)まであった証拠はありません。森友側が実施したという地盤改良杭工法では9.9㍍の深いゴミが地上にでてくることはあり得ないと言われています。(審査会委員の中で専門家がおれば直ちに理解してくれますが、もしいない場合は建築の専門業者から聞いていただければ直ちにわかります)この事実はゴミがあったという前提がつぶれる重要な証拠です。実際に大阪航空局が平成23年に調べた結果の資料では2.8㍍位深は「沖積粘性土層」でゴミなどの人工構築物やゴミなどが入る余はないと指摘されています。しかし近畿財務局。大阪航空局は地中9.9㍍までゴミがあったと認定しているのです。これはゴミの量を正確に調査することを放棄した態度であり、このこととだけでも任務に違反し、森友学園を利する目的があったことになります。

第2に地中(校舎が建設される敷地部分及びその他の土地)3.8m地下まであったということが根拠にされています。

当時の建築中の工事業者が3、1㍍まであったが3.8㍍までなかったという説明を財務省の職員にしています。

第3に森友学園は2,015年11月に地中3mまでの埋設物やゴミは撤去し、その費用を2,016年4月6日に金1億3176万円を既に支払っています。

第4に以上の通りの概略でも財務省、大阪航空局がキチンと調査をすれば、19,520トンにも達しない事実が明らかになるのに、別の意図があって、ゴミの量を過大に見積もっているのです。2,017年11月に会計検査院が国会の要請で財務省の措置を調査しましたが詳細は別紙のとおりですがことごとく財務省(大阪航空局も含む)の積算の根拠がないと批判しています。その上で、大阪航空局が適用した地下埋設物撤去・処分費用の価格構成や工事積算基準等を用いた上で、算定要素ごとに一定の条件を設けて試算を行ったところ、処分量tは、①廃棄物混合土の深度を過去の調査等において試掘した最大深度の平均値に修正した場合は9,344t、②混入率を北側区画の全試掘箇所42か所の混入率の平均値に修正した場合は13,120t、と算出しています。

審査申立人らは会計検査院の「最大でも13120t」というごみの量を前提に計算しても金4億1,358万の国に損害があるのに、検察官が「国の損害が認定できない」という認定は不当と考えています。

(2)土地を売ることで新たに森友学園から損害賠償請求の可能性を免れさせたという理由の不当性

 国家賠償請求のリスクがある場合に,そのリスクがあればそれを回避する為に相手方の主張を根拠なく認めて良いということにはなりません。損害賠償請求の根拠が殆どない場合もあり得るし,仮に訴えられても司法の判断を仰ぐ方が国にとって経済性等の原理からその方が得になる場合もあり得ます。又国に要求される「透明性」の原理からすればその方を選択することも十分あり得ます。

どちらを選択するにしても,その前提となる国家賠償請求のリスクの有無,程度,可能性,訴訟された場合の敗訴リスク,敗訴額、他方訴訟を選択せず交渉で解決する場合の国の立場からの「経済性」がどの程度の得や損害を受けるか,特に訴訟との対比,又別の要素である「透明性」がどの程度失われるのか,その場合の今後の国有財産の売却に際するマイナス要素などについて,専門家を交えて検討することが前提です。しかし、会計検査院の報告によるもその検討した形跡がないという。(報告書112頁)これでは検察官の判断は財務省側の担当者の言い分を不起訴理由として述べているにすぎません。又検察官が訴訟を回避していくらの金額が国にプラスになったのかを明らかにしない以上、この理由で不起訴の理由とはおよそなりえません。

(3)図利加害目的についての判断の不当性

 審査申立人らは刑法の背任罪の権威の立命館大学の松宮教授の鑑定意見において述べるように杜撰なごみの量の認定が森友学園にのって利益になる認識を有しておれば、十分であり、検察官の不起訴理由に言う国に損害を与える目的まで不要であります。背任罪において任務に違反している故意(ごみの量をきちんと正確に計算していない認識)があれば足り、最高裁の判例「意欲ないし積極的容認までは要しない」(最決昭63.11.21刑集42巻9号1251頁)と判示している通りで有罪になると解釈されています。

近時は、「図利加害目的」の要件は、目的に含まれていない「本人の利益を図る目的」(本人図利目的)が存在しないことを背任罪の成立要件とし、それを裏側から規定したものであると解す最高裁裁判官の見解も有力です。(「条解刑法」第3版784頁、山口厚「刑法各論(第2版)」327頁)。なお、「本人=国の利益を図る目的」があったとしてもそれが従たる目的で、主たる目的が「森友学園の利益目的」である場合には、今までの判例から見ても「図利加害目的」がなかったことで無罪になることは有りません。検察官の不起訴理由は財務省の幹部職員を起訴しないための古い見解であり間違っています。

最後に「真相解明の為に公開の法廷で審理できる起訴議決を」と訴えました。

「本件事案で背任罪が不起訴になれば、国有地の売買などにおいて政治家の口利きや総理大臣の奥さんなどが介入することで容易に相手方の為(国民の不利益)になることを許すことになります。不起訴処分のままでは結局のところうやむやに終わってしまいます。ぜひ皆さんの健全な常識で起訴すべきとの結論を頂き、大阪地方検査庁の特捜部の検察官達がせっかく1年2ヶ月もかけて調べた事実、証拠が公開の法廷で取り調べ、真相解明する為に起訴議決をして頂きたく要請する次第です」

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