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「女性宮家」の検討の行き着く先

 宮内庁は、女性宮家の創設を具申し、野田首相は緊急課題だという認識を示しています。
 緊急課題というのは、要は、世継ぎとなる男性宮家は、次男の子一人のみとなってしまい、このままでは「宮家」が絶えてしまうということの危惧からです。

 戦後の日本では、天皇制は単なる象徴に過ぎません。
 とはいえ、その扱いは、明治憲法時代とどこが違うのかといった扱いです。
 他方で、天皇制に親近感を持たない若年層も増えていることも事実だし、現実のマスコミ、週刊誌の扱いは、とても「恐れ多い」という扱いではなく、単なる見せ物のような扱いにしか感じられません。天皇制を賛美しているわりには、そこに敬意が感じられません。
 一番の問題は、天皇家に対し、常に監視しているような報道がなされ、特に皇太子夫妻に対する報道は異様です。あれで心休まる時があるのでしょうか。
 自分が同じように、いつも監視されているような日常生活であれば、息が詰まってしまいます。
 「宮家」に生まれ、別の「宮家」を創設しなければならないと運命の下に生まれた皇族男子は、生まれながらにして大きな負担を背負わされているということになります。
 ところが、それを女の子にまで拡げようというのです。
 行く行くは「女帝」まで考えているのかもしれません。
 しかし、そこに生まれてきた人たちの境遇というものをどこまで考えているのでしょうか。
 皇太子夫妻のような状況をみれば、誰も好きこのんで「宮家」の方々と所帯を持ちたいなど考える人はいなくなります。
 それは共通認識でしょう。離婚も許されないのが大前提、常に監視され、自由などない,食うには困らないかもしれませんが、それだけです。
 誰もがそれを分かっていながら口に出さず、目先の天皇家の存続のために、誰かを犠牲にするようなことは、天皇家の人々を人として見ているとは思えません。

 結局、天皇家のためというよりは、天皇の権威を利用し、天皇を政治利用したい勢力の思惑によって、天皇家の人々が過酷な精神的負担を強いられているということです。
 天皇の権威を利用する人たちは、非人間的といえます


 君が代は、天皇制をたたえる歌であり、国民主権の日本国憲法に全く相容れないものですが、だからといって、君が代の教育現場での強制を天皇が喜んでいるとは思えません。教育現場で、君が代の強制が行われていることについて、当事者の天皇こそ快く思ってはいないのではないでしょうか。
 その意味でも、君が代の強制は、天皇の権威を利用した政治利用でしかないのです。

 「女性宮家」は、人権侵害の被害者を新たに生み出すだけです。

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