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5月26日(土)ムネオ日記

 昨日はトランプ大統領が6月12日、シンガポールでの米朝首脳会談中止を発表したニュースで持ちきりだった。

 深夜には6月12日予定通り行う可能性もあるとトランプ大統領は発信し、報道関係者は一日中振り回されたことになる。

 各種報道の中で、今朝の日本経済新聞1面トップ「首脳会談中止 読み誤った金正恩氏 中国と時間稼ぎ トランプ氏反撃」という見出し記事が判りやすい。読者の皆さんに一部紹介したい。
 23日夜、ホワイトハウス。「とても悪い兆候だ」。米紙ワシントン・ポストによると、トランプ氏に首脳会談再考を進言したのは側近のボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)だった。

 ボルトン氏が顔をしかめたのは、数時間前に北朝鮮が発表した声明だった。「非核化に応じないとリビアのような未路を迎える」と脅したペンス副大統領を「ダミー(まぬけ)」と罵り、「米国が我々と会談場で会うか核対核の対決場で会うか」と威嚇した。

 「金委員長は本気で会談中止に動き、米国を物欲しげにみせようとしているのではないか」。トランプ氏は恥をかかされるリスクを周辺に吐露した。北朝鮮には4月27日の南北共同宣言に盛り込んだ非核化の意思はない。芽生えた疑念が膨らんでいった。北朝鮮が非核化への具体的行動の誇示を狙った24日の核実験爆破。再使用の可能性を見極められる専門家を招くと言っておきながら、その姿はなかった。

 北朝鮮の常とう手段が垣間見えていた。首脳会談まで1カ月に迫った先週。米政府高官によれば、シンガポールで予定した実務者協議は待てど暮らせど北朝鮮側が姿を現さなかった。首脳会談の議題などを詰める調査は「ほとんど進んでいなかった」(米朝関係筋)。

 非核化の意思を示す融和姿勢をとりながら、突如強硬姿勢に豹変して緊張を高め、時間を稼ぎながら最大限の見返りを引き出す。北朝鮮のお家芸は、「過去20年の政策の失敗を繰り返さない」と強調してきた型破りの米大統領には通用しない。

 トランプ氏の出方を読み誤った北朝鮮は慌てぶりを隠せない。25日朝、トランプ氏の会談中止発表から9時間足らずで金桂官第1外務次官の談話を発表したのはその表れだ。16日に「首脳会談に応じるか再考するしかない」と啖呵を切っていたが「切実に必要だ」と手のひらを返した。

 もっとも、誤算はトランプ氏にもあった。「あれ以降、状況が変わってしまった」。強硬姿勢に転じた北朝鮮の背景に見据えたのは、5月上旬の2回目の中朝首脳会談だ。中朝関係筋にゆると、習近平国家主席は金委員長が主張する段階的非核化に理解を示し、直後の電話協議でトランプ氏に北朝鮮側の懸念を伝えた。

 このころから中朝境界では国連安全保障理事会による制裁決議の「抜け穴」とみられる密輸や労働者の受け入れが緩くなった。中国は制裁決議を順守する構えを崩していなが、事実上の緩和といえる変化が生じた。

 米中は貿易摩擦で角を突き合わせている。中国を世界覇権の秩序争いの相手とみるトランプ氏にとり、中国が米朝和解を後押しするのではなく介入するのなら看過できない。首脳会談中止は中国へのけん制でもある。
 それぞれの計算、思惑、何よりも国益をかけた綱引きが伝わってくる。

 ロシアを訪問中の安倍総理は今夜、プーチン大統領と会談する。安倍総理とプーチン大統領が、米国・中国・韓国・北朝鮮との関係に大きな役割を果たす場面が出てくることだろう。

 北朝鮮はロシアを抜きにして国際社会の舞台に登場することはない。ロシアの影響力を考える時、プーチン大統領と信頼関係のある安倍総理の立ち位置が活きてくる。

 安倍総理の一挙手一投足が注目されることだろう。

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