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新日本プロレス 外国人プロ経営者招聘で海外市場本格開拓へ


【新日本プロレスの新社長に就任するハロルド・メイ氏(時事通信フォト)】

 日本の最大手プロレス団体「新日本プロレス」が、初の外国人社長を迎える。オランダ出身のハロルド・メイ氏(54)は、昨年まで玩具大手タカラトミーの社長を務め、業績を回復させた“プロ経営者”だ。

 新日本プロレスといえば、創立者のアントニオ猪木(現・参議院議員)が初代社長に就くなど、長くレスラー出身者がトップに立ってきた。そのポストに外国人ビジネスマンを戴くとは隔世の感があるが、プロレス評論家の金沢克彦氏はこう指摘する。

「現在の新日本は、かつてのファンが知る新日本ではありません。プロレス人気が低迷した2005年に猪木さんは経営権を手放し、現在の新日本はカードゲーム会社のブシロード傘下に入っている。それ以降、かつてのような遺恨や確執を売りにするスタイルを排除し、爽やかでスポーツライクな方向に転換しました。

 ルックスのいい若手スターを前面に押し出し、それまで男性ファン一色だったプロレス会場に『プ女子(プロレス女子)』と呼ばれる女性ファンを増やすことに成功、今年は過去最高の売上高になる見通しです。その次の一手として、新日本は海外マーケットの開拓に取り組んでいる。メイ社長の就任はその戦略を本格化するということでしょう」

 現在、プロレスの本場であるアメリカを中心に海外でも新日本は人気を集め、定期的に海外遠征を行なっている。新日本の有料動画配信サービスは会員の約半数が海外、興行も観客の1割ほどは外国人という人気ぶりだという。新日本の親会社であるブシロードの創設者、木谷高明氏が説明する。

「メイ社長はマーケティングやブランディングが得意。海外のマーケットを本気で攻略するためには外国人社長の力が必要なのです。今後は映像ビジネスの海外展開を強化し、世界160か国で放送されている世界最大の団体であるWWEに追いつきたい。少しずつ差は縮まってきています」

 何とも壮大な構想。かつてアントニオ猪木は「格闘技世界一」を掲げて異種格闘技戦を戦ったが、現在の新日本プロレスは「格闘技ビジネス世界一」を目指して異業種経営に踏み切ったということか。

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