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事故を収束させたい東電・政府に――「バカにするな」と抗議殺到

 野田佳彦首相が東京電力福島第一原発事故の「事故収束宣言」をした一二月一六日夜、東京・内幸町の東電本店で開かれた政府・東京電力統合対策室合同記者会見は、出席した記者らから批判や疑問の声が相次いだ。専門家や海外メディアからも批判や懐疑の声が上がり、細野豪志原発担当相は一八日、「表現が至らなかった」などと陳謝した。

 細野原発担当相(環境大臣)は会見で、(1)冷温停止状態、(2)放射性物質の放出抑制、(3)冷却システムの中期的安定――の三点をもって「ステップ2の完了」を宣言し、「オンサイト(事故そのもの)は収束、今後はオフサイト(除染や賠償など)の問題に取り組む」とし、「統合対策室を廃止し、新たに政府・東電中長期対策会議を設置する。統合対策室としての会見は今回が最後」と説明した。

 しかし、出席者からは「燃料棒がどこにあるかわからない状態で冷温停止と言えるのか」「放射性物質の飛散は続いており、住民が安全に戻れる状態ではない」「合同会見をやめるのは情報の隠蔽だ」などの発言が続いた。

 合同会見終了について細野原発担当相が「マスコミから、もういいだろうとの声があった」と発言したことから、「マスコミとはどこか」と詰め寄られる場面も。また、会見開始から一時間二〇分ほどして細野原発担当相とともに東電の西澤俊夫社長も退席したことに、「なぜひと言も言わずに退席するのか!」「国民をバカにするな!」など怒号が飛び交い一時騒然となった。

 同会見に出席した弁護士の日隅一雄さん、フリーの木野龍逸さん、おしどりマコさんらは同日深夜、自由報道協会で緊急記者会見をし、「『冷温停止』にもなっていないのに事故の収束を印象づけようとしている」として、政府・東電の無責任な姿勢を強く批判した。政府が重点を置いている福島県の除染について「放射性物質の線量はほとんど低下しない。除染作業者の被曝の危険性があるのに、強行する必要があるのか」(おしどり)、「除染で人が住めるようになるか疑問だ。政府や自治体ではなく、県を汚染させた東電がまず責任を取って費用を負担すべきだ」(木野さん)といった意見が相次いだ。

(本誌取材班、12月23日号)

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