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犯罪被害者であるのに加害者に面会を強要される場面とは? 子の面会交流の場面です 裁判所は考え方を改めるべき

DVの被害を受けた妻が夫と離婚する、子は妻が当然に連れて出ることになりますが、元夫には居場所も教えたくないというのが当然の心理です。
DV元夫に何故、子に面会させなければならないのか、問題が起きたら誰が責任を負う?
 私のこのブログに対して、寄せられたコメントでとても示唆に富むご意見を頂きました。ありがとうございました。

 今般、犯罪被害者の保護が言われている中で、何故、DVの被害の元妻が元夫に会うことを強要されなければらないのか…
 普通、犯罪被害者が加害者になど会いたくもないし、嫌悪感しかないでしょう。特に暴力事件などであればなおさらです。殴られたことに対する恐怖心だって当然にあります。

 普通だったら、誰もが「そうだ! 当たり前だ!」と思うわけです。
 二度と目の前に現れて欲しくない、そう思うのが当然です。
 心の平穏のうちに日常生活を送りたい、こんなことは人として最低限の要求です。

 ところが子の面会が絡むと裁判所の姿勢は、この常識を根底から覆します。
 子の福祉のために父親に会わせろ、そのためには子が一人で会いに行くことができないのであれば母親が父親に会え!ということになるのです。
 ある程度、年齢が大きくなれば母親が同伴する必要もないし、むしろその子が父親に会いたくないと言って面会を拒否すれば、それ以上に面会を強要することは不可能です。

 しかし、乳幼児の場合、母親が同伴しなければ面会は不可能です。乳飲み子を父親に渡して終わりというわけにはいきませんし、第三者が代わって行うということも実際には無理です。あり得るとすれば母親の親(子からみれば祖母)が代役ということになるのかもしれませんが、祖母が引き受けなければならない義務はありませんし、自分の娘に暴力を振るっていた男に会いたいくないというのは同じ心理でしょう。

 暴力を振るった相手に何故、会わなければならないのか。
 それは現在の裁判所が子の父親に対する面会を絶対の善と考えているからです。一般論として善だというのと絶対の善とは意味が全く違います。裁判官も理屈では違うということはわかっているとは言います。面会原則実施論に立っていると指摘されるとそんなことはないと強い口調で否定します。

 この面会原則実施論とは、面会を特に否定しなければならない特別の事情がなければ面会は当然だという論理です。この論理に従うと例えば、DV案件であったとしても面会の中で具体的に暴力を振るう危険性を母親側が立証できない限りは面会すべきものとされます。実際にこのような具体的な危険性など立証できるはずもなく、面会を国家によって強制されるというものです。

 しかもこの場合、母親側の父親側に会いたくないなどという心理は一切、斟酌しないということになります。子の利益というものが面会の中で絶対の善として位置づけられてしまっているからです。
 建前としては裁判所はこの論理を否定しています。立証責任という考え方もとらないとまで言っています。

 しかし、実際の運用は原則実施論に立っているというのが現状であり、面会は絶対の善というドグマから全く抜け出せていません。まさに思考停止状態です。

 この原則実施論の最大の問題点は、国家が面会を命じることの意味が全くわかっていないということです。  特に乳飲み子であれば、絶対に失敗します。母親が相手の元夫に恐怖心を持っているのですから、うまく行くはずもありません。子にも多大な不安を与えます。

 にも関わらず母親側が調停の場で面会を拒否すると裁判所は必ずや「試行面会」という方法を強要します。  乳飲み子でなくても幼児でも同様でしょう。ここまで来ると裁判所が子の虐待に加担しているのと全く同じです。

0歳乳児にも面会強要? 裁判所っておかしくないか 面会を絶対と考える教条主義 国家権力の横暴は許されない

 暴力を振るわれた被害者がその加害者に会うことができない、そんな当然の常識が裁判所では通用しないのです。  暴力を振るうような人間に優しさなど微塵もありません。それが子に対してだけは優しい? そんな二重人格があるとでも言うのでしょうか。

 そういう人もいる、などという立論は意味がありません。妻だから暴力を振るえるということだけでも異常人格だし、子に対しては違うなどと言ってみたところで何の説得力もありません。自分がしでかしたことの贖罪は、子とも会えなくなるということも含め、一生、背負っていくべきものです。

暴力DV夫婦

 ところで、被害者が加害者に会いたくないというのは何も暴力だけが原因ではありません。モラハラや恫喝なども含まれます。直接の手を出さなければいいというものではありません。
 この場合は、実は子に対しても多大な影響を与えている場合がほとんどです。子に直接、暴力や恫喝などを行っていないなどというのは理由になりません。子の身近なところで母親を恫喝していることが問題なのです。

 こういった場合は、スムーズに離婚できることはまれで、妻側が逃げ出すことがほとんどです。暴力などによる支配、束縛から逃れてきた元妻に会えなくなるのは当たり前であり、その結果、子にも会えなくなったとしても自業自得でしかないのです。

特に対象となった子が乳飲み子であったり幼児である場合には、なおさら会えなくなること、早晩、子に自分が忘れられてしまうことも自業自得であり、早々に諦めるべきといえます。

 何よりもこの問題は裁判所こそが現実に目を向けるべきなのです

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