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TOKIOメンバーによる「自己開示」会見を心理士が分析

【「鉄腕DASH」は4人で継続(公式HPより)】

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人をピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は、TOKIOのメンバー4人による会見の内容を分析。

 * * *
 画面を通しても張り詰めた空気感が伝わってきたTOKIOのメンバー4人の記者会見。山口達也さんが起こした事件に、4人は「連帯責任」を強調して、「山口の責任はTOKIOの責任」「自分たちでできることを精一杯やる」と揃って謝罪する道を選んだ。会見が終わる頃には、彼らに対する同情と応援する気持ちが強くなったが、同時に多くの人に違和感を抱かせたのも確かだ。

 4人は揃って何度も深々と頭を下げ、甘えた感情を見せた山口さんのことを厳しく叱責するという姿勢を貫き、グループとして謝罪の気持ちを強調した。松岡昌宏さんが「聞かれたことは、すべてお答えしようと思っていますので、なんでも聞いてください」と前を向いて言い切ったように、会見は関係者やファンが知りたかったことを、自分たちの言葉できちんと説明する場でもあった。

 辞表を託されたというリーダーの城島茂さんは、「辞めてくれと言えない私たちがいた」と眉間や額に大きく深くシワを寄せた。葛藤と苦悩がシワの深さからにじみ出る。甘えたことを言った彼を見て、「さすがに信じられなかった」と大きく息を吸い込むと、「絶対そんなことは言わないタイプ」と自分の胸元に手を持っていく。その瞬間を思い出すだけで心が騒ぐのだろう。話しながら、何度もマイクを握っていた左手のひじを右手でつかんでいた。これは防御や守りの仕草であり、それだけ衝撃が大きかったのだと思われる。

 普段の山口さんを「責任感の強いやつ」と言い、「自分の中で自分から辞めろと言わないといけない」と辞表を持ってきた理由を彼なりに考え、「そうだと信じていたいし、信じています」とカメラをまっすぐ見据えた。それは「たぶん、山口も見てると思います」と言っていたように、カメラを通して山口さんに訴えているかのようだった。

 国分太一さんも、「ここ数日、複雑です」と口元をぎゅっと結び、疲れ果てた、というより表情が抜け落ちたような顔をカメラに向けた。毎朝、自らがMCを務める情報番組で事件について触れていた彼の精神的負担は、誰よりも大きかったに違いない。「手を差し伸べてしまいそうになることもあります。それはいけないんだとわかっていますが…」と目を伏せる。世間に「甘い」と言われるとわかっているため目を伏せたのだ。「逃げ出したくなることもあった」と、あまりにも淡々と語るその口調が、かえって彼の辛さと憔悴感を印象づけた。

 松岡さんも、「甘ったれたあの意見はどこから出ているのか」と、信じられないというふうに首を横に振った。そして「そんなTOKIOは1日も早くなくしたほうがいい」と厳しい表情で口元を強く結び、涙をこらえるように顎を上げた。信じていた仲間が見せた筋違いの甘えが許せず、見ている側には彼の悔しさだけが伝わってくる。

 だが「辞めるのは簡単」と言いながらも一瞬、大きく首を横に振ったことで、本音ではそう思っていないことがわかる。「辞表を初めて見た。30年間、一緒にやってきた男のそんな姿を初めて見た」と舌打ちしたことで、見たくない姿を見てしまった怒り、失望、歯がゆさ、そんな気持ちがあることを想起させた。

 会見中、発言しながら何度も身体を前のめりにする。その度に、彼の中にある葛藤や苦悩の強さをイメージさせるこの仕草は、「例示的動作」だ。この動作と、発言が厳しくなればなるほど口元を強く結び、顎を上げて涙をこらえる様子から、見ている側に伝わったのは山口さんへの深い愛情である。

 一方、メンバー最年少の長瀬智也さんは、言葉を選ぶように、感情にのみ込まれないよう冷静に話していた。それでも山口さんへの言葉を聞かれ「やっぱり信じてますし、信じていました」と声を震わせたことで、彼の中にある動揺が感じられた。

 この会見は、グループとして、感情を吐露するバランスが4人の中で取れていた。全員が松岡さんのように感情を露わにしていたら、“やり過ぎ感”が強くなる。逆に4人ともが長瀬さんのように淡々としていたら、情緒的な物足りなさを感じただろう。それぞれの感情の表し方、出し方がグループとしてうまく調和したことで、一人ひとりの感情の動きが際立っていた。

 こういう会見で、自分の思いを率直に述べるのは難しい。冷静になっていない時はなおさらだ。プライベートな情報をありのままに伝えることを「自己開示」と呼ぶ。彼らの自己開示は、解散危機に対するダメージを少なくする効果があった。人は自己開示した相手に好意的になり、情緒的に受け入れ、共感や力づけたい、援助したいという感情を持ちやすくなるからだ。もし彼らが「なんでも答える」という姿勢を見せず、感情も露わにせず、謝罪のみの事務的な対応で会見を終わらせていたら、グループを存続させるための打算だと思われていただろう。

 ただ皮肉にも、これは山口さんが謝罪会見で行った自己開示が不適切だったことを改めて認識させる結果となった。また彼らにそこまで自己開示をさせたことで、山口さんに自責の念を強めさせたことも否定できない。自身の言動が彼らを苦しめ、さらなる批判のタネを蒔いたのだ。自分の存在が彼らの負担でしかないとなれば、答えは1つしかない。

 図らずもこの謝罪会見が、4人としてのTOKIOのスタートとなってしまったのが残念だ。

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