女性記者へのセクハラを報じられて財務事務次官を辞任した福田淳一氏について、麻生財務相が「「セクハラ罪」という罪はない」と発言したことを巡って、昨日7日、女性団体関係者などが、霞が関の財務省前や、札幌、京都市内など各地で、一斉に抗議の声を上げた、と報じられています。
麻生財務相には、「セクハラを容認する発言だ」として、反省と謝罪を求めました。
財務省前では、強い雨が降る中、午後6時頃から集会がスタートし、「#With You」「セクハラを許さない」などと書いたプラカードを掲げ、集まった人は約100人、とのこと。
集まった人は「私たちとの感覚の違いにがくぜんとした」と語っていて、その通りだと思います。
札幌では、DV防止法を議員立法として作る時にお世話になった女性と人権ネットワークの共同代表である近藤恵子さんが「セクハラの加害者も被害者もいない労働環境を整備すべきだ」と訴えました。
麻生氏の発言は、4日マニラでの記者会見でのもので、「(福田氏は)一連のことで国会審議などに影響を与えてしまい、申し訳ないと退官を申し出た。
役所に迷惑を掛けたとか品位を傷つけたとかいろんな表現があるが、そういった意味である種の処分をした。」「何回も言うが「セクハラ罪」という罪はない。殺人とか強制わいせつとは違う。訴えられない限りは親告罪ですから。(被害者から)抗議が来ただけで、福田氏はやっていないと言っており、処分としては少なくとも人権等も考えないといけない。福田氏の立場や言い分も聞かないと公平を欠くので、こういう対応を取ったというのが背景だ」というもので、看過できません。
セクハラが人権侵害だという意識を全く持っていず、身内の加害者の人権ばかりを言う人が、財務大臣そして副総理ということに、愕然とします。
誰か、麻生氏に、しっかりとレクチャーできる人はいないのでしょうか。
調査を打ち切り中途半端な処分で幕引きにすることは、許されません。
「セクハラなんが大した問題ではない」と言っていると、特に女性の有権者からは、手痛いしっぺ返しを受けると思います。
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- 2018年05月08日 16:34