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20年間で不登校が1.5倍増、今後の20年に必要なことは【創刊20周年】

 この20年で全児童生徒数が2割減り、昨年度は初めて1000万人を切りました。こうしたなかで不登校の数は増え、その割合は1・5倍に増加しました。

 本紙であらためて言うことでもありませんが、不登校によって苦しむ人が多いことは改善すべきことです。しかし「不登校の増加=悪」だとは考えていません。全国的に2学期初日が重なる9月1日は、1年のうちでもっとも子どもの自殺が多い日です。「学校へ行くぐらいなら死んでしまいたい」と追い詰められた子が多かったのだと思っています。同じように追い詰められても、命を絶たずに学校と距離を置いた人がいます。彼らは学校へ行かないことで命を拾ったのだと思っています。私自身も学校へ行かないことで命を拾ったひとりでした。『不登校新聞』が創刊された98年は、私は不登校の真っただなかでした。『不登校新聞』と出会い、取材活動に関わるなかで、自分以外のモデルケースを知ったことが、現在の紙面づくりの原点となっています。

 創刊20周年を迎えたいま、今後の20年に向けてどんな情報発信が必要なのかと言えば、やはり「子どものことは子どもに聞いて考える」というメッセージだと思っています。子どもの視点が学校現場や政策から抜け落ちることで、苦しむのは学校の主役である子ども本人です。

 一方、この20年間でフリースクールやホームエデュケーションが広がり、文科省の認識も変わってきました。議論が必要ではありますが、注目すべきことです。不登校になったら選択肢がないという現状が打開され、本当の意味で選択肢が広がることは、不登校だけでなく、息苦しさを感じている多くの人にとっても意味があることだからです。

 最後になりましたが、不登校の背景は少しずつ変化しつつありますが、不登校になったときの心境や、当事者どうしで気持ちが共感できたときの安堵感はいまも変わりがありません。そのためには『不登校新聞』は創刊から変わらずに当事者の声を大切にし、社会に対しては「子どものことは子どもに聞いて」というメッセージを発信し続けたいと思っています。(『不登校新聞』編集長・石井志昂)

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