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伊藤詩織さんの自由報道協会賞受賞を機に性犯罪シンポ - 伊田浩之

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性犯罪被害者がおかれる理不尽さを訴えている伊藤詩織さん。(4月6日、参議院議員会館。撮影/伊田浩之)

性犯罪被害の抑止策と、レイプ救済センター整備の必要性などを考えるシンポジウムが4月6日、東京・参議院議員会館で約40人が参加して開かれ、野党国会議員らが必要な立法措置などを話し合った。第7回自由報道協会賞大賞に『Black Box』(伊藤詩織著)が選ばれたのを機に同協会(大貫康雄代表理事)が主催した。

伊藤さんは、元TBS記者でジャーナリストの山口敬之氏にレイプされたにもかかわらず不起訴処分になったとして2017年5月、検察審査会へ不服申し立てを行ない、記者会見に臨んだ。同年9月、東京第6検察審査会は「不起訴相当」と議決。伊藤さんは同年10月に『Black Box』を出版し、性犯罪に対する法制度の欠陥や、性暴力の被害者が直面する社会的システムの不備を自らの体験を基に描き出した。

シンポジウムで、性暴力救援センター・東京の田辺久子さんは「刑法の性犯罪規定が昨年、110年ぶりに改正されたが、犯罪の成立要件に『暴行・脅迫要件』が残っている。被害者は恐怖で動けなかったり、レイプドラッグで昏睡状態にされたりする。起訴を困難にする『暴行・脅迫要件』の撤廃を」と指摘。山口氏への審査が不透明なことを念頭に柚木道義衆議院議員(希望)は、検察審査会法の改正が必要と主張した。また、杉尾秀哉参議院議員(民進)と福島みずほ参議院議員(社民)は、ワンストップ支援が可能な性暴力救援センターの設置法を強調した。

森ゆうこ参議院議員(自由)は、「インターネットなどのフェイクニュースによるセカンドレイプが被害者を苦しめている」と訴えた。 伊藤さんはシンポジウムには参加しなかったが、受賞後のあいさつで「客観的でないといけないジャーナリストが自分のことを書いてよいのかという葛藤もあったが、自分でないと伝えられない問題もあると決意した」と話した。

(伊田浩之・編集部、2018年4月13日号)

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