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陸自PKO 南スーダン、イラクで戦闘

小野寺防衛相は、昨日23日、防衛相・自衛隊のすべての部隊、機関の日報などを集約した結果、1992年のカンボジア国連平和維持活動(PKO)以降の計21の海外派遣活動に関する文書述べ約4万3千件を確認した、と明らかにしました。

陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報も、公表ずみの435日分とは別に、34日分が新たに見つかりました。防衛相は、イラクのルメイ市で、陸自車両が群衆に囲まれ、緊迫した際の詳細をまとめた日報の関連文書も公表しました。それによると、車両の一部を壊されたり、対峙した群衆のうち、遠巻きに見ていた2~3人が武器を携行したりしていたことなど、緊迫した状況が記されている、とのこと。

イラクでの人道復興支援は、「非戦闘地域」に限定されていました。しかし、日報には「戦闘」という記述がありました。公表されたのは日報の一部で、宿営地や周辺にロケット弾などによる攻撃があった日の大半は含まれていません。事実上、初めて戦地に派遣された活動の記録ですから、教訓を将来にいかすための重要な資料です。

また、南スーダン国連平和維持活動(PKO)で、2016年7月、政府<軍と反政府勢力の大規模戦闘が起きた際、派遣中の陸上自衛隊部隊が、通常武器を持たない隊員も含め全員に武器携行命令を出したことが、わかりました。

派遣隊員は、当時を「戦争だった。部隊が全滅すると思った」と証言している、と報じられています。PKO参加5原則の根拠が崩れていた可能性が強まっています。南スーダンPKOでは、安倍首相は「(任務に)一定の区切りを付けることができると判断した」と2017年3月にしていますが、厳しい治安情勢が要因だった可能性もある、と指摘されています。

2016年7月の大規模戦闘は、防衛省が公表した日報にも「戦闘」と記されています。ただ、部隊がどう対応したかは、2017年2月に公表した日報の「警備の態勢」が1ページすべて黒塗りになるなど、わかっていません。「戦闘」どころか「戦争」だったとする派遣隊員の証言と、「武力紛争ではない」という政府の説明には、大きなかい離があります。政府は、都合の悪い情報も含めて、国民や国会に公開して、経緯を検証する必要があると思います。今のところ、幸い隊員に犠牲は出ていませんが、検証をきちんとしてからでないと、今後の参加はできないのではないでしょうか。

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