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麻生氏はなぜ福田次官をかばい、首相は更迭方針撤回したのか


【ついに盟友関係も終了か(AFP/AFLO)】

 それは安倍晋三首相とたびたび衝突しながらも、政権を支えてきた盟友の“手切れ”の言葉だった。

「職責は果たすことは困難であるとして辞職の申し出があり、私としても認めることにした。以上です」

 麻生太郎・財務相は短い会見でセクハラ疑惑の福田淳一事務次官を更迭した。この瞬間、「麻生さんは大臣辞任の腹を固めたのではないか」(側近)という。政権崩壊の始まりである。

 2人はセクハラ問題の対応を完全に誤った。

 安倍首相が訪米する前日、産経新聞は1面トップで〈福田淳一財務次官更迭へ〉と報じた。安倍首相や菅氏は批判が強まる前に更迭する方針を固めていたのだ。あのとき、福田氏を更迭していれば、政権の致命傷にはならなかったかもしれない。それを「辞任させない」と押し返したのが麻生氏だ。

「相手が出てこないとどうしようもない。福田の人権はなしってわけか?」

 そう女性記者に名乗り出ることを求めた発言が猛烈なバッシングを浴び、官邸では「麻生閣下、ご乱心!」という声まであがった。麻生氏はなぜ福田氏をかばい、安倍首相はあのときに更迭方針を撤回したのか。

 麻生側近は「麻生さんにすれば、福田を守ることが総理を守ることだった」と言う。

「麻生さんは森友文書の改竄問題が発覚したとき、いったんは引責辞任の腹を固めた。しかし、総理から“政権を支えてほしい”と懇願されたから、これまで泥を被って大臣の座にとどまってきた。

 改竄問題の省内調査の結果が出る前に福田を切れば、責任を負う次官がいなくなり、大臣の麻生さんが引責辞任するしかなくなる。総理を守るためには次官の辞任を引き延ばすしかなかった」

「福田更迭」を主張した菅義偉官房長官は全責任を麻生氏に被せる言い方をした。

「任命権者である財務大臣がきちんと対応していくべき話だ」

 官邸はバラバラだったのだ。

※週刊ポスト2018年5月4・11日号

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