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どう読む、北朝鮮の動き

4月27日に金正恩委員長と文在寅大統領の歴史的南北対話が行われる僅か6日前に発表された北朝鮮側の核実験停止と核実験場の廃棄をどう読むか、既に多くの記事が出回っていますが、少し大きな視点から考えてみたいと思います。

北朝鮮の核実験のトーンが変わるきっかけは17年9月3日の核実験だったのではないかと思います。その時誘発した地震で豊渓里の実験場が実質的に危険な状態になり、継続的な核実験に決定的問題を起こしたとみています。9月15日に「火星12号」を発射したもののその次は11月29日の「火星15号」まで間が空きます。それまでのペースと金委員長の脅し方からすればもっとハイピッチになってもよかったものが物理的に継続不能となり、11月29日の発射は目先最後の実験と割り切った可能性が高かったのではないでしょうか?

とすれば金委員長は強面の強硬策から懐柔策に変更する必要があり、好む、好まざるにかかわらず戦略変更を余儀なくさせられたのがトリガーではなかったかと思います。勿論、それ以外にも経済制裁が厳しく、資金的枯渇もあったでしょうし、世界からの包囲網も厳しかったこと、更には脱北を通じた金体制への国民の忠臣度への懸念もあったとみています。

世界の問題児と言われた金委員長が手のひらを返したように積極外交に転じたことは表向き、高評価となるのは当然でトランプ大統領に至っては「俺の外交能力もまんざら捨てたものではない」ぐらいに思っているはずです。つまり、米中韓からすればこれ以上評価が下がらないという中での政策転換でしたから何をやってもプラスに評価されます。オリンピックを通じた融和、南北対話、米朝会談、中朝会談はどれも期待が込められ、中朝会談においては内容は発表されていないもののそれなりの成果があったのでしょう。

一言でいえば「災い転じて福となる」であってどうせ使い物にならない豊渓里の核実験場は廃棄せざるを得ないのだからそれを逆手に取ったとも言えます。一方で「火星15号」の打ち上げで一定程度の核実験は終わったとみています。あくまでも実験が終わればそのノウハウは残っていますから止めるのは簡単であります。インドもパキスタンも確かに実験はとうに止めていますが核保有国となっています。

ところで南北対話の最大の目的は現在休戦状態になっている南北間に「平和協定」をもたらすことであります。これはほぼすべての関係国は「そうありたい」と願望していますから案外早期の締結はあり得るとみています。

その場合、いくつか考えることがあります。在韓米軍の存在理由がなくなること、韓国に設置されているTHAADミサイルの撤去、北朝鮮への経済制裁の段階的解除であります。トランプ大統領としても願ってもない話でそうなれば中間選挙までに在韓米軍の退去を発表したいスケジュール感だと思います。中国は北朝鮮に資金的援助を申し出るでしょう。(もちろん、日本などは懐疑的であるはずですが政治は実情と裏腹の部分もあります。)

その流れからすれば、在日米軍とグアムの米軍が今後のアジア戦略拠点となるでしょうから日米同盟は深化するかもしれません。一方、私が懸念するのは韓国の親北派が北朝鮮と組んだ場合、日本に今以上に左翼的影響力を与えることがほぼ確実で現政権打倒の動きが顕著になるとみています。詳述はできませんが、学生と女性活動家の動きに気を付けた方がいいかもしれません。

安倍政権の対北朝鮮への姿勢も微妙なかじ取りが必要となるかもしれません。今まで強硬なスタンスを貫いていますが、日本だけ異質であると先々各方面から厳しい批判にさらされるリスクがあり、ひいては安倍政権継続への疑問符が点灯します。一方で「過去の歴史から信用できない国」であることも事実であります。「ほら、言った通りだろう」というのか、騙されたふりをして「また、やられた」と言いながらきちんと落としどころを準備しておくのがよいのか、そのあたりの演技力が問われると思います。

昨日あたりの安倍首相のインタビューを見ていると首相の切れ味は明らかに悪いように感じます。様々な問題を抱え厳しい状況にあることがうかがえます。国内のメインテーマでない問題に振り回され続けたのはその戦略家が裏にいての話だとみています。ここをしのぎ、強い安倍政権を取り戻すか正念場を迎えていますが、北朝鮮問題に関する日本の影は極めて薄いとしか言えず、私は危機感を感じています。

では今日はこのぐらいで。

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