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フェイスブックに預けたデータの扱われ方

いざというとき、自分の身を守ってくれるものは何か。その筆頭は「法律」だ。「プレジデント」(2017年10月16日号)の「法律特集」では、8つの「身近なトラブル」について解説した。第7回は「ネットサービス」について――。(全8回)

「承諾」ボタンは、契約書へのサインと同じ

インターネット上のサービスを利用する際に、たびたび必要となるのが「利用規約」の承諾だ。利用規約とは約款(定型的に定められた契約条項)の一種で、サービス内容、禁止事項、免責事項などが記されている。利用規約に承諾した場合、原則として、それが契約の内容となる。ネット上のこととつい軽く考えてしまいがちだが、利用規約の承諾は「契約書へのサイン」だと理解しよう。

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写真=iStock.com/Daviles

利用規約の中に利用者に一方的に不利な条項が含まれる場合などには、消費者契約法などで無効と判断されることもある。しかし、法律で守られているから安心と考えるのは早計だ。通常、事業者は、利用規約に基づいた対応を行い、争いになった場合に利用規約が無効かどうか、裁判で判断されることになる。数千円、数万円の取引で、事業者側と裁判で争うことは、現実的ではないであろう。

もっとも、利用規約は文章量も多く難解なため、名の知られた信頼できる事業者の規約は、ほとんど読まずに承諾する人も多いだろう。そこで、一般の消費者が利用規約を読む際に気を付けたい点をいくつかあげたい。

まず、ショッピングサイトを利用する場合は、返品やキャンセルの条件は確認しておきたい。「商品受け取り後何日以内まで」「開封後は返品不可」などの条件が記されている。

月額課金のサービスなど継続的な取引では、解約や退会の方法を確認することが大事だ。申し込みや登録自体は簡単にできても、解約や退会の方法をわかりにくくしているケースもある。定期購入したダイエット食品の利用規約などで「途中解約には違約金が発生する」とされていることもある。

Facebookや「はてな」に投稿したデータは、どうなるか

Dropboxに代表されるオンラインストレージサービスでは、預けたデータがどのように管理されるのかを確認することが重要だ。例えば、暗号化されて業者にも内容がわからない状態で管理されるのか、それとも業者側が自由にファイルを閲覧したり、ディープラーニングのために活用したりできるのかといった条件により、預けるべきデータも変わってくる。

このほか、FacebookなどのSNSでは、投稿した画像や文章の著作権や、投稿を削除する権利の所在なども大事なポイントだ。

トラブルを未然に防ぐためにも、利用規約などを確認し、自分の身は自分で守るように心がけることが望ましいだろう。

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石井邦尚
弁護士
カクイ法律事務所代表。1972年、東京都生まれ。97年東京大学法学部卒業。2003年コロンビア大学ロースクール(LL.M.)卒。 

(構成=田之上 信 撮影=大泉 裕 写真=iStock.com)

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