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「みなおか」後枠を担う坂上忍の“座長力”に期待


【「みなおか」の後枠で坂上忍の新番組がスタート(番組公式サイトより)】

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、坂上忍の“座長力”に注目する。

 * * *

 4月からまたレギュラー番組が増える坂上忍が、『バイキング』(フジテレビ系)で共演するヒロミとサンドウィッチマン伊達みきおと共に4月15日オンエアの『ボクらの時代』(同)に出演。トークのテーマは「バラエティーは何処に行く」だった。

 ちなみに坂上の新番組は『直撃!シンソウ坂上』で、初回は4月19日(木)。あの『とんねるずのみなさんのおかげでした』の後枠という重責を担うもので、初回は2時間SPだ。坂上がフジテレビ系列のGP帯のレギュラー番組でMCを務めるのは初となる。

 初回の内容は、ヒロミや伊達と同じく『バイキング』レギュラーの「薬丸裕英 解散、退所、結婚、別居報道の全真相を初告白」。

 折しも、関ジャニ∞の渋谷すばるがグループ脱退と今年いっぱいでジャニーズ事務所退所を発表したばかり。女性アイドル全盛の80年代にあって「花の82年組」唯一の男性アイドルグループ・シブがき隊のセンターだった薬丸が同期の石川秀美と結婚したことは、F2やM2(35~49才の女性と男性)以上の視聴者なら、よく覚えていることだろう。

 シブがき時代はヤンキー色が濃かった薬丸だが、96年から18年間も『はなまるマーケット』(TBS系)のMCを務めたことで、同年代の主婦層から絶大な人気を得て、いまに至る。

 そんな薬丸は、坂上が出演した『ボクら~』の同日夜、『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)に出演し、妻・石川秀美や5人の子供たちについて語っていたので、“坂上新番組”にとっては、いい“前フリ”を他局にしてもらった格好になる。

 実は『直撃!シンソウ坂上』は、『バイキング』の総合演出をしていた島本亮氏がスライドするカタチで担当。チーフプロデューサーも『バイキング』と同じ小仲正重氏が担当している。

 つまり、いま、同局内で数少ない“勢いある番組”のスタッフが、当代きっての視聴率男・坂上忍と新たにタッグを組むということなのである。

 初回に登場する薬丸夫妻が別居をしているのは事実らしい。妻の石川秀美はハワイ在住で、坂上は、そのハワイの自宅に“直撃”している。

 あんなに忙しいのに、いつハワイになんてロケに行く時間があったのかと視聴者の方はお思いだろう。私もそう思った。

 が、坂上は昨年末、『バイキング』の特番で、あの高樹沙耶(益戸郁江)を訪ねて沖縄まで行ったり、息子が不祥事を起こした清水アキラが住む地方の別宅まで行ったりしているのだ。

 もちろん、このときのスタッフも月~金の『バイキング』をみているスタッフであり、この特番でノウハウと方向性を掴み、『直撃!シンソウ坂上』へと繋がったのだろう。

 筆者は『バイキング』水曜レギュラーなので、昨年末の特番の内容が固まるまでのプロセスは何となく知っていた。当初は、月~金のスタジオ下手に着席する、通称“専門家チーム”と、上手のタレントたちが大集合して、一年のニュースを振り返るという企画だったようで、私もスケジュールを“仮抑え”されていたからだ。

 それが、“ばらし”になり、どんなことをやるのかと思ったら、件の高樹沙耶や清水アキラ、さらには生で藤田紀子さん、朝青龍などが出演。坂上が“直撃”する様子は、バラエティー班が制作しているとは思えない、芯を食ったインタビュー番組になっていた。

『バイキング』スタッフが新たに坂上と新番組をやろうと思った背景には、前述のように、坂上と番組、双方の勢いが挙げられるが、それより大きいのは、スタッフと坂上の確かな信頼関係があるからではないか。

 坂上の本職は、言わずと知れた俳優であり、3才から子役をしているので、芸歴はやがて半世紀に及ぶ。

 良くも悪くも“古き芸能界”と豪快な芸能人の先輩たちを間近で見てきた坂上は、バラエティーの帯番組という“大所帯”を“座長”としてまとめるワザをもっているのだ。

 坂上はスタッフに、非常に厳しい。たとえば生放送中、ちょっとでも段取りが悪かったり、ムリな尺調整をしていたりすると、フロアにいるディレクターをその場で注意をする。

 コメンテーターに対しても、安全な立ち位置を崩そうとしない者や、“忖度”しているような者には容赦ない。

 だが、これは『ボクらの時代』でヒロミも指摘していたことだが、坂上は「変わりようがスゴイ」、つまり、切り替えが早く、説教を延々引っ張らないし、CMが明けたら何事もなかったかのように次に展開していく。

『直撃!シンソウ坂上』で進行役を務め、『バイキング』でも全曜日、坂上の横に立つ同局の榎並大二郎アナに対しても同じで、ちょっとでも噛んだり、段取りを間違えたりすると、坂上はすぐにツッコむ。

 だが、それは次の瞬間、必ず笑いになるもので、視聴者が見ていて不快に感じないものなのである。

 身を削った発言をした者には、必ずフォローをしてくれるし、オンエア上で言い合いのようになった場合でも、その出演者がハケたのをスタジオの前室まで追いかけて行って礼を言っている。

 俳優や歌手の大御所がスタジオゲストとして訪れたときの対応もそれは見事で、坂上は、ただヨイショしたりするハズもないうえツッコむところはツッコむだけでなく、たてるところや、その大御所が話したいであろうネタを必ず話させてあげる優しさも持ち合わせている。

 専門家を含めた出演者への気遣いも見事で、飲み会を開いたり、年度初めには「よろしくお願いします」と全員にプレゼントを配るし、年末年始は全曜日、オンエア終了後に景品が当たるプチイベントを開いてくれるのだ。

 つまり、坂上の行動は、MCというよりはドラマや映画の座長のそれで、そんな坂上に、同年代や年下の男性スタッフが惚れこんでいる…というように私には見える。

 恐らく、取材に出たいと言い出したのは坂上のほうからなのではないか。視聴者が聞きたいことをしっかり聞くのに、相手は、なぜか怒らず、「来てくれてありがとう」「聞いてくれてありがとう」と感謝する。本人は否定するかもしれないが、それは坂上の“人柄”の成せるワザである。

『直撃!シンソウ坂上』、個人的に、かなり楽しみな新番組だ。

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