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イランのペルシャ湾封鎖発言について

1月10日の原油先物市場で、北海ブレント原油が1バレル113.48ドルを付けた。価格上昇の要因は、ナイジェリアの宗教対立とイラン問題だと報じられている(10日付けロイター)。
イランの核開発問題については、1月9日に同国最高指導者ハーメネイ師が核開発計画を放棄することはない旨の演説をした。
今のところ、EUは1月23日の外相会議でイランからの原油輸入禁止措置を決定する予定である。

今後、国際社会でイランの原油輸入禁止という制裁圧力が強まれば、イランは「一滴の原油もホルムズ海峡を通さない」(1月27日のモハンマド・レザー・ラヒーミー第一副大統領)との言葉に沿って行動するのだろうか。
そのことについて考える上で、条件を少し整理しておこう。

まず、第1はイランの封鎖能力である。
イランがホルムズ海峡(幅34km)を封鎖する手段としては、(1)機雷敷設、(2)対艦ミサイルの活用、(3)ロシア製潜水艦の活用が考えられる。
かつて、イラン・イラク戦争時に、イランは高速ゴムボートでペルシャ湾を航行するタンカーを攻撃した。その当時と比較すると、封鎖能力は数段上がっている。
第2は、EUが経済危機の最中におかれていること。
第3は、米国がイラクから兵を撤収し、アフガニスタンでは撤退過程にあること。
第4は、イランが現在も北朝鮮と友好な関係にあることである。

こうした条件がある中、イランの政治指導部の選択肢は、
(1)交渉による問題解決
(2)中国を巻き込んで、現状維持
(3)軍事的に強硬姿勢を貫く
等が考えられる。
蓋然性の高さは(1)⇒(3)になる。
おそらくイランが軍事演習など強硬姿勢に出ているのは、原油価格を上昇させ、交渉において揺さぶりをかけるためだろう。

中国は制裁強化を否定する姿勢を早くも示している。
近く、トルコの仲介で1年ぶりに実施される見通しの安保理5カ国プラス・ドイツのグループと、イランとの協議に注目したい。

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