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政治の劣化が官僚を腐敗させる

 3月27日、国会の衆議院・参議院予算委員会で佐川前財務省理財局長の証人喚問が行われた。そこでは予想していた通り、財務省理財局長の佐川氏のもとで全てが決められ、政治家の関与は全く無かった、という答弁が行われた。

 そもそも政権を補佐する官僚が政治家の介入によって自分の見解を固めたなどと言う筈がないのであって、これをもって政治の介入が無かったと決めつけるわけには当然いかない。国有地を八億円以上もの巨額の値引きをするのに理財局が単独で決める事など有り得ないというのが日本の行政を知る者の大方の見解であろう。

 また、天下の財務省が並の政治家の要求をもって国有地の売買に影響を及ぼす事などもまず考えられない。すなわち、これは最初から並の政治家ではなく、まさに直属の上司である財務大臣か権力のトップである総理大臣案件でなければ、このような値引きが行われる筈がないと考えるのが妥当であろう。

 なぜならば、改ざんされる前の資料に名前が度々登場する安倍昭恵氏こそはまさに総理夫人であって、総理夫人イコール総理と個人的に捉えるのは総理の部下である官僚ならば当然だからである。

 逆に、総理案件でなければこれ程の値引きなど考えられないのであって、これは総理や総理夫人が金額、やり方を指示していないというのは確かにその通りかもしれないが、そこから指示がないからこそまさに忖度という言葉が生まれるのである。

 よって最初から総理夫人案件として忖度が行われたのがこの森友学園の国有地問題であるし、そうでなければ一官僚でこのような決断がなされるわけもなく、公僕として真面目に生きてきた財務官僚が総理に対する忖度以外にこのような結論を下す事はないと言えよう。

 また、総理夫人付の役人から理財局にFAXが送られてきたのを、阿吽の呼吸によってこれを忖度し対応する事で、上司を喜ばせようとする役人の心がこの問題を招いたという見方もできる。

 すなわち、政治が劣化した事によって、またそれを忖度する役所の役人の腐敗、停滞も同時に進んだ事により生じた事件だと言って間違いないだろう。

 役人を腐敗させたのは、内閣人事局という組織をつくり、劣化した政治家に権力を与えて役人をコントロールした事、そして総理夫人に国家公務員を秘書官のように付けて関係官庁に問い合わせをさせて忖度がなされるように誘導した事が大きい。少なくともまずは総理夫人に国家公務員を付けるという愚かな事を止めさせる事で、この劣化した政治、腐敗した行政を大きく転換させる第一歩とせねばなるまい。

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