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韓国で「親日派の銅像を撤去しろ」という騒ぎが続発

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撤去を求める紙が貼られた梨花女子大初代総長の銅像 YONHAP NEWS/AFLO

 現代韓国では、日韓併合時代に日本政府と協力して功績を残した政治家、官僚、文化人らに「親日派」のレッテルを貼り、「民族の裏切り者」と糾弾することが法律で定められている。最近、この親日派狩りが激しさを増しているという。在韓国ジャーナリスト・藤原修平氏がレポートする。

 * * *
 韓国ソウルの名門私大・梨花女子大学の構内にある初代総長の銅像のすぐ前に、一枚の説明板が設置された。昨年11月13日のことだ。銅像を「恥ずかしい」と切り捨てる文言のすぐ下には、「初代総長・金活蘭の親日行為を知らしめる」と謳われている。

 金活蘭は戦前から女性運動家として知られ女性教育の充実に貢献。戦後には梨花大総長のほか、大韓赤十字社副総裁などを歴任。国連総会韓国代表も務めた。

 説明板の除幕式を執り行ったのは「梨花女子大親日清算プロジェクト企画団」を名乗る学生団体だ。銅像を撤去すべきという意見は以前からあり、撤去に向けた説明板の設置プロジェクトを昨年3月に立ち上げ、募金などにより実現させた。説明板によると「歴史をきちんと正そうとする動きが、大学や韓国社会の至る所に広く行き渡ること」が目的だという。自分たちは韓国社会を自己浄化させる正義だというのだ。

 しかしこの説明板は、その後2週間で大学側により撤去された。その翌日、前出の企画団は「説明板撤去を糾弾する」という主旨の声明文を公開。「金活蘭の親日行為を擁護し、隠蔽することに汲々としているだけだ」と学校側を追及した。

 梨花女子大だけではない。昨年5月22日には同じソウルの高麗大学で、やはり創設者の銅像を撤去しろという騒ぎが起こった。銅像の人物は日刊紙「東亜日報」の設立者でもある金性洙で、戦後1951年5月から翌年2月まで李承晩政権で副大統領を務めた大物だ。しかし昨年4月、最高裁で“親日派”認定判決が下された。

 これを受けて同大学生会が銅像の撤去を主張。さらに、全国各地にある金性洙記念施設の撤去や、本人が受けた建国勲章の剥奪までも要求した。

 韓国の学生がもはやこの世にいない韓国近代化の貢献者まで「親日派」として糾弾する背景には、盧武鉉政権時代の2005~2006年に制定された二つの法律の存在がある。「日帝強占下反民族行為真相糾明に関する特別法」と「親日反民族行為者財産の国家帰属に関する特別法」だ。これらは連動しており、簡単に言えば、戦前の日本による韓国統治に協力した人物を親日派と断定し、その名前を『親日人名辞典』に記載、日本統治時代に蓄財した財産を国家が没収するというものである。

※SAPIO2018年3・4月号

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