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官邸の“佐川切り”が転機 総理の裏切りで官僚は忖度やめる


【裏切りの代償は大きい?】

 加計学園問題で安倍政権を告発した前川喜平・元文部科学事務次官が名古屋市の中学校で講演を行なった際、文科省を動かして圧力をかけた安倍チルドレンの池田佳隆・代議士と赤池誠章・参院議員が批判を浴びて野党6党から国会での参考人招致を要求され、“針のむしろ”に座らされている。政治ジャーナリストの角谷浩一氏が語る。

「最近まで安倍さんを少しでも批判すると安倍支持者から抗議が殺到した。安倍チルドレンたちも、それに便乗して『マスコミを懲らしめる』などと叫べば官邸から目をかけられ、出世コースに乗ることができたわけです。しかし、この2~3週間で空気が変わった」

 角谷氏は「官邸の佐川切り捨て」が転機だったと指摘する。

「佐川(宣寿)氏の更迭は、本人の失言でクビを切られた稲田(朋美)元防衛相や今村(雅弘)元復興相とは全く質が違う。佐川氏の責任は重いにしても、あの国会答弁も文書改竄も政権を守るための言動だった。

 しかし、安倍首相は追い詰められると佐川氏に全責任を負わせて辞任させ、国会喚問に立たせる。自分を守った官僚を守らないばかりか、佐川氏はすでに捜査対象となっており、喚問後に逮捕される可能性まで囁かれている。忖度やヨイショに失敗した者の“哀れな末路”を見せられれば、部下はついてこない」(角谷氏)

◆チルドレンの掌返し

 総理に裏切られた官僚たちは、もう「忖度」をしなくなった。太田充理財局長は、財務省の改竄前の文書に政治家と並んで安倍昭恵夫人の名前があった理由について「基本的に総理夫人だからだと思う」と答弁し、担当者が国有地払い下げ交渉にあたって総理夫人の影響力を意識していたことを率直に認めた。

 安倍チルドレンたちも掌を返した。これまで「安倍総理は籠池氏(森友学園元理事長)に名前を利用されただけ。責任を追及されるのは筋違い」と弁護していた3回生議員の1人はこんな言い方に変わった。

「文書改竄は安倍総理や麻生副総理が役所に指示したわけではない。それでも政治は結果責任が問われる。そもそも森友問題は安倍政権でなければ起きなかった問題です」

「手段を選ばず総理を守った佐川」を切ったことで、役所も党内にも安倍首相を守る者はいなくなった。

※週刊ポスト2018年4月6日号

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