記事

伊藤詩織さん NYで性暴力根絶訴え/「We Too」私たちは一緒

画像を見る

 自身が受けた性暴力被害を告発したジャーナリストの伊藤詩織さんら日本の女性たちがニューヨーク市内で開いた討論会(ヒューマンライツ・ナウ、ニューヨーク州女性弁護士会共催)。「『Me Too』運動をこえて」と題されたイベントでは、詩織さんはじめ、同問題に関わる日本と米国の法律家、学者、NGO関係者たちが、性暴力のない社会の実現にむけ意見を出し合いました。(ニューヨークで遠藤誠二 写真も)

 米国では昨年から、ハリウッドの大物プロデューサー、ワインスタイン氏のセクハラ行為に対する告発に端を発し、「Me Too(私も被害にあった)」運動がSNS上で広がり、性暴力被害をなくす世論がかつてないほど盛り上がっています。

■国連で会見

 16日に開かれた討論会に先立ち詩織さんは国連本部で記者会見し、日本ではまだ性暴力被害者が声をあげにくい状況にあるとして、「Me Too」より、多くの人が助け合いながら性暴力被害をなくす取り組み「We Too(私たちも)」運動を盛り上げていきたいと語りました。

 討論会は平日午後の開催にもかかわらず多くの参加者で埋まりました。

 詩織さんは、自身の被害とともに、その後の警察での捜査や、告発後にさまざまな脅迫を受けた耐え難い経験を話しました。ヒューマンライツ・ナウの伊藤和子事務局長は、「日本ではレイプ被害者が声をあげると、バッシングを受ける」と説明。詩織さんは現在、日本でなく英国ロンドンで生活していると話しました。

 日本では昨年、110年ぶりに刑法が改正され、性犯罪規定がかわりました。しかし、暴行や脅迫が立証されない限り処罰されないなど依然として問題点が山積しています。詩織さんはじめ討論者は、刑法改正の問題点とともに、性交同意年齢が13歳と低いこと、多くの人が「泥酔したら性行為に同意した」ものと考えるなど、法律や国民の意識がいまだ遅れていることを指摘しました。

■日米の違い

 米国では昨年暮れ、ニューヨーク・タイムズ紙が、詩織さんに関する東京発の記事を掲載。米国では、セクハラ問題が、政治家、ハリウッド、IT産業、マスコミなどで騒がれているなか、日本ではこの問題が表面化しないと問題点をあげています。

 米国で起きた「Me Too」は、運動の前進面とともに、同国でのセクハラ問題が深刻であることを内外に示しました。

 討論会では、多くのセクハラ訴訟にかかわってきたブレナン弁護士が、多くの女性が声をあげた「Me Too」を高く評価しました。運動はSNSをこえ、「これまでにないほどの前向きな動きになった」と話し、被害を受けた女性が声をあげやすい状況に変化していると話しました。

 詩織さんは、「性暴力被害をうけた人の(個々の)問題だけでない」と語り、女性がおかれている多くの問題を変えていく「We Too」運動の目的を説明し「私たちはみんな一緒です」と語り、最後には大きな拍手を受けました。

あわせて読みたい

「セクハラ」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    7月24日(土)ムネオ日記

    鈴木宗男

    07月24日 17:20

  2. 2

    バッハ会長“長過ぎスピーチ”で…テレビが映さなかった「たまらずゴロ寝」選手続々

    SmartFLASH

    07月24日 09:20

  3. 3

    東京五輪の開会式は滞りなく挙行 世界に恥を晒すことをどうにか避けられた日本

    早川忠孝

    07月24日 16:07

  4. 4

    退職金や老後資金を吸い上げる「ラップ口座」の実態

    内藤忍

    07月24日 11:33

  5. 5

    天皇陛下と同列?五輪開会式でのバッハ会長の振る舞いに違和感続出

    女性自身

    07月24日 11:55

  6. 6

    天皇陛下の開会宣言に着席したまま…菅首相に「不敬にも程がある」と非難の声

    SmartFLASH

    07月24日 08:58

  7. 7

    自民党で相次ぐ世襲の新人候補者 3つの弊害を指摘

    山内康一

    07月24日 09:24

  8. 8

    五輪開催を巡り立民と国民民主の立場に差異 国民の共感を得られぬ立民の主張

    早川忠孝

    07月24日 18:37

  9. 9

    前例を覆した開会宣言 政府の緊急事態宣言よりも感じる「重み」

    階猛

    07月24日 10:39

  10. 10

    素直に良かった開会式 国内外の取り上げ方に差異

    和田政宗

    07月24日 10:47

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。