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増税支持派の覚悟を問う

第3の開国期である2012年、政権の最優先政策課題がなぜ消費増税なのか。長期デフレ脱却こそが政権の大義であり、政権の最優先政策課題となるべきなのに、である。

先ず、91年の名目GDP474兆円と、09年の名目GDP474兆円と同水準であったという歴史的客観的な事実こそが09年の政権交代の根源にある。世界の中で、日本のみが20年間ゼロ成長であり、長期デフレの「失われた20年」となったのである。G7の他の先進国ではこの20年間名目GDPは年率4~5%の成長をしているのに、である。91年以降、日本も同じ成長率であったならば、09年度は1028兆円と倍以上になっており、給料は2倍以上になっていたのである。当然、税収も倍増で80兆円超であり、今の財政赤字はない。

自民党政権がなしえなかったデフレの脱却こそが財政再建の第一歩なのである。時代の閉塞感を一掃し、第3の開国をなし、日本を再び日が昇る国にする起死回生策なのである。

しかし、残念ながら、今の民主党政権と日銀にはデフレ脱却する意思はない。

増税支持派の中に、いつまで増税を先送りするのかという議論がある。最低限、デフレを克服してからにすればいい。デフレ脱却をしないで増税しても、税収は確保できない。そのことは97年増税の経験で学習済みである。それにもかかわらず、民間人にもデフレ下の増税を支持する人がいる。デフレ下の増税で、民間人は自らの雇用の場が失われることを覚悟しているのだろうか。

デフレ下の増税を支持する人は、もしも増税を実施できてその結果として、製造業の海外移転加速による終身雇用制度の崩壊、税収不足と増税の悪循環、真面目に努力している人が生活保護に転落していくことなどが生じた場合、潔く、責任をとって頂きたい。決して、欧州危機に責任にしないで頂きたい。失敗した政策を支持したみなさんが責任をとって第一線から退くことが、増税実施の場合の日本再生の第一歩となる。

増税支持派にその覚悟はあるのだろうか。

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