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- 2011年08月04日 22:07
庶民がブランドにハマるとこうなる「着倒れ方丈記」
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服オタたちの、シャレにならない微笑ましさ。
アイドルオタク、二次オタク、オタクにいろいろあるけれど、この世で一冊、ファッションオタクの服オタさんの生態を活写した写真集。グッチ、エルメス、ガッバーナ、超のつくブランドにハマった「普通の人々」。生活費を切り詰め、食費を削って集めた服、カバン、靴たちが、ワンルームとか、築ン十年のアパートとか、隠しようも無い生活空間に満ち溢れるさまは圧巻だ。
ブランド名が見出しとなっており、見開き1ページ構成で、右側が部屋いっぱいに広げられた戦果たち。左側がそのブランドにハマったきっかけや想いがアツく語られる。その熱気にアてられたり、ハッとするほど裸の言葉に触れているうちにニヤニヤしてくる。部屋の散らかり具合とかブランド以外の生活雑貨を凝視して、iMac率の高さや"Santa Fe"(宮沢りえ・篠山紀信)に気づく。洗練されているのは服だけで、欲望とカオスにまみれた部屋との"ミスマッチ"具合が、奇妙かつ懐かしい。
・ 家一軒ぶんのジャン・ポール・ゴルチエ
・ 16年ひとすじ親子で着倒れ共倒れのジャンフランコ・フェレ
・ 無職生活4ヶ月目とアレキサンダー・マックィーン
・ 風呂なしアパート清貧生活に50万円のエルメスの鞄
・ 洗濯もクリーニングにも出さないクリストファー・ネメス
・ ちゃんと収納しないと布団が敷けないほど圧倒的なヴェルサーチ
・ 日常生活・社会生活、全面的に、徹底的にゴスロリするためのベイビー・ザ・スターズ・シャイン・ブライト(サンデーロリータファッションは邪道)
しかし、写りこんでいる皆さん、ホント幸せそうな顔をしていらっしゃる。「消費社会の犠牲者」とレッテルを貼るのは簡単だが、これほどハッピーな犠牲者もなかろう。借金してでも服が欲しいとか、服の収納のために家を買おうとか、突き抜けた次元にいらっしゃる。露出的・覗見趣味が動機でページをめくっていたはずなのに、なにこの開放感、いっそ清清しささえ覚える。まさに、「好きなものは好きだからしょうがない」状態で、かつてわたしもそんな顔をしていた。
そう、一生かけても読めない量の本を買いこんで並べて広げて悦に入っていた頃を思い出す。本を得ることは知を得ることだと間違えて、稼いだ金をせっせとつぎ込んだなぁ。「背表紙だけでも読書だ」などと背伸びして買った(狩った)記憶が蘇る。
服の場合、「自分を上げ底してくれる感覚が、すごく嬉しい」とか、「これだけの服だと、着るのにかなりの気合が必要なんですっ」と、直接パワーをもらっているようだ。声優オタ、ガレキオタ、ゲーオタ…つぎこむ先は違えども、"好き"のパワーはみな一緒。
ファッションエンゲル係数が高めの、ファッションマニアの生き様を、とくご覧あれ。
これはビブリオバトル@紀伊國屋で出合った一冊。紹介者の花岡猫子さん、感謝しています。
服オタたちの、シャレにならない微笑ましさ。
アイドルオタク、二次オタク、オタクにいろいろあるけれど、この世で一冊、ファッションオタクの服オタさんの生態を活写した写真集。グッチ、エルメス、ガッバーナ、超のつくブランドにハマった「普通の人々」。生活費を切り詰め、食費を削って集めた服、カバン、靴たちが、ワンルームとか、築ン十年のアパートとか、隠しようも無い生活空間に満ち溢れるさまは圧巻だ。
ブランド名が見出しとなっており、見開き1ページ構成で、右側が部屋いっぱいに広げられた戦果たち。左側がそのブランドにハマったきっかけや想いがアツく語られる。その熱気にアてられたり、ハッとするほど裸の言葉に触れているうちにニヤニヤしてくる。部屋の散らかり具合とかブランド以外の生活雑貨を凝視して、iMac率の高さや"Santa Fe"(宮沢りえ・篠山紀信)に気づく。洗練されているのは服だけで、欲望とカオスにまみれた部屋との"ミスマッチ"具合が、奇妙かつ懐かしい。
・ 家一軒ぶんのジャン・ポール・ゴルチエ
・ 16年ひとすじ親子で着倒れ共倒れのジャンフランコ・フェレ
・ 無職生活4ヶ月目とアレキサンダー・マックィーン
・ 風呂なしアパート清貧生活に50万円のエルメスの鞄
・ 洗濯もクリーニングにも出さないクリストファー・ネメス
・ ちゃんと収納しないと布団が敷けないほど圧倒的なヴェルサーチ
・ 日常生活・社会生活、全面的に、徹底的にゴスロリするためのベイビー・ザ・スターズ・シャイン・ブライト(サンデーロリータファッションは邪道)
しかし、写りこんでいる皆さん、ホント幸せそうな顔をしていらっしゃる。「消費社会の犠牲者」とレッテルを貼るのは簡単だが、これほどハッピーな犠牲者もなかろう。借金してでも服が欲しいとか、服の収納のために家を買おうとか、突き抜けた次元にいらっしゃる。露出的・覗見趣味が動機でページをめくっていたはずなのに、なにこの開放感、いっそ清清しささえ覚える。まさに、「好きなものは好きだからしょうがない」状態で、かつてわたしもそんな顔をしていた。
そう、一生かけても読めない量の本を買いこんで並べて広げて悦に入っていた頃を思い出す。本を得ることは知を得ることだと間違えて、稼いだ金をせっせとつぎ込んだなぁ。「背表紙だけでも読書だ」などと背伸びして買った(狩った)記憶が蘇る。
服の場合、「自分を上げ底してくれる感覚が、すごく嬉しい」とか、「これだけの服だと、着るのにかなりの気合が必要なんですっ」と、直接パワーをもらっているようだ。声優オタ、ガレキオタ、ゲーオタ…つぎこむ先は違えども、"好き"のパワーはみな一緒。
ファッションエンゲル係数が高めの、ファッションマニアの生き様を、とくご覧あれ。
これはビブリオバトル@紀伊國屋で出合った一冊。紹介者の花岡猫子さん、感謝しています。



